運行停止した737MAX エチオピア航空遺族には米法律事務所群がる
不足するリソース
米国の各州では、倫理規定により弁護士やその代理人が電話や直接の面会による契約勧誘を行うことを禁じており、ほとんどの場合は、期間の限定はない。
また、弁護士がクライアントになりそうな相手に金品を提供することは禁じられている。
さらに、弁護士が45日以内に犠牲者遺族に接触することを禁じる米連邦法もある。ただし、法律専門家2人によれば、この規定は米国における航空機事故に限定されるように思われるという。
本記事で紹介した事例について、ミシシッピ州法曹協会で利用者支援プログラム担当ディレクターを務めるロバート・グレン・ワドル弁護士に問い合わせたが、コメントを拒否した。イリノイ州法曹協会の懲戒委員会で広報担当者を務めるスティーブン・スプリット氏、テキサス州懲戒委員会の広報担当者もコメントを拒んでいる。
イリノイ州法曹協会の懲戒委員会で副局長・主任弁護士を務めていたことのあるジム・グローガン氏によれば、米国の懲戒委員会には、海外からの苦情を調査するだけのリソースが不足している場合が多いという。
「特に海外では、法律事務所関係者の行動をめぐるグレーゾーンが非常に多い」とグローガン氏は言う。
(翻訳:エァクレーレン)
[ナイロビ/アジスアベバ ロイター]
2019年12月31日/2020年1月7日号(12月24日発売)は「ISSUES 2020」特集。米大統領選トランプ再選の可能性、「見えない」日本外交の処方箋、中国・インド経済の急成長の終焉など、12の論点から無秩序化する世界を読み解く年末の大合併号です。