イースター終了で捨てウサギ急増 対策は「ペットショップでの動物販売禁止」
4月18日、カリフォルニア州は、イースター休暇後に大量のウサギが捨てられたり安楽死させられたりするのを防止するための法律を全米の州で初めて可決した。写真はレビットさんが引き取ったウサギの1匹。NYで11日撮影(2019年 ロイター/Shannon Stapleton)
今年のイースター(キリスト教の復活祭)では、米カリフォルニア州の住民は好きなだけウサギの形をしたチョコレートを食べたり、アニメ「ピーター・コットンテール 幸せを運ぶウサギ」のぬいぐるみを抱きしめたりして過ごすことになりそうだ。
だが、イースターの贈り物として生きたウサギを購入したいと考えている人は、ペットショップでウサギを目にすることはないだろう。カリフォルニア州は、イースター休暇後に大量のウサギが捨てられたり安楽死させられたりするのを防止するための法律を全米の州で初めて可決した。
1月に発効したこの法律は、商業目的で繁殖された犬や猫、ウサギをペットショップが販売することを禁止するものだ。狙いは、保護された動物の里親になることを推奨し、「パピーミル(子犬工場)」や「キティファクトリー(子猫工場)」、「バニーバンドラー(ウサギ繁殖業者)」によるペットの販売を取り締まることにある。
同様の法案がニューヨーク、マサチューセッツ、コネティカット、ペンシルベニア各州でも検討されている。都市レベルでは、ボストンやシカゴ、ソルトレークシティーなど数多くの都市ですでに法律が制定されている。
遺棄や安楽死はとりわけ、ペットショップで買われたウサギで深刻な問題となっている。ウサギは、特にイースターの数日前に衝動的に買われる傾向にあるからだ。
「イースター後の数カ月間はいつも、保護されるウサギの数が急増する」と、ウサギ保護団体のアン・マーティン氏は言う。
「北カリフォルニアだけで、数千匹の野良ウサギや望まれないウサギが自治体に保護されるが、そうしたウサギの大半は1歳未満だ」
多産と復活のシンボルであるイースターバニーは、イエス・キリストの復活を祝う春の休暇において親しみやすい役割を担っており、親は家族のためにかわいらしいウサギを買いたくなる。
だが多くの人は意外に思うかもしれないが、ウサギの飼育には毎日の掃除や、専門の医療が必要だったりするなど、手間がかかると飼い主は言う。