米朝対話で狭まる北朝鮮の選択肢
国務委員会のメンバーは金正恩委員長、崔龍海(チェ・リョン)ヘ 第1副委員長、さらに朴奉珠(パク・ポンジュ)副委員長(党副委員長、前内閣総理)のほか、11名の国務委員で構成された。新たに内閣総理に任命された金才龍(キム・ジェリョン)のほか、前外相の李洙墉(リ・スヨン)最高人民会議外交委員長や金英哲(キム・ヨンチョル)党統一戦線部長ら4人の党副委員長、さらに軍総政治局長、人民武力相、国家保衛相、人民保安相と共に李容浩(リ ・ヨンホ)外相と崔善姫(チェ・ソニ)外務第1次官が加わった。次官クラスが入るのは初めてのことで、今般の人事には外交重視の姿勢がにじみ出ている。
最高人民会議常任委員長は金永南(キム・ヨンナム)(91)から崔龍海(69)に交代となった。新任の崔龍海は、今回新設された国務委員会第1副委員長の職にも就いた。つまり、「最高領導者」である国務委員長と、対外的に国家元首の役割を担っていたとされる常任委員長の上下関係が形式的にも明示されたことになる。金正恩の名が代議員名簿に載らなかったことなどから、最高指導者の職名はそのままであっても、その性格や権限に変化が生じていると言える。
<本誌2019年04月23日号掲載>
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