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日本の「テラハ」が描くリアリティー番組の未来

Reality TV Still Evolving

2019年1月30日(水)17時10分
ライアン・サクストン

池添は番組を「卒業」するとき、テラスハウスの仲間と偏見のない関係を築けたことに驚いたと打ち明ける。同性に魅力を感じることを、「今まで(周囲に)言ってこなかったけれど、ここではみんなに言うようになった。そしてみんながそれを受け入れてくれた」と池添は声を詰まらせながら語る。

「セクシュアリティーの部分について、誰も否定的なことを言わなかった。......自分が自分を受け入れやすい環境にいられたから、こんなに早く(自分はバイセクシュアルなんだという)心の整理がついた」

その告白は、『テラスハウス』にはLGBTにも居場所があることを示すと同時に、その限界も明らかにした。池添は自分がバイセクシュアルであることを「見つけるために(テラスハウスに)来た」のであり、「その答えが見つかったから」番組を去る決意をする。なぜなら、他の住民はみな異性愛者で、池添にはパートナーが見つからないことが分かっているからだ。

池添がテラスハウスにいた時間は7週間と、今シーズンのどのメンバーよりも短かった。だがそれは、『テラスハウス』の歴史で最も重要な期間の1つになったのは間違いない。

<本誌2019年01月22日号掲載>

※2019年1月22日号(1月15日発売)は「2大レポート:遺伝子最前線」特集。クリスパーによる遺伝子編集はどこまで進んでいるのか、医学を変えるアフリカのゲノム解析とは何か。ほかにも、中国「デザイナーベビー」問題から、クリスパー開発者独占インタビュー、人間の身体能力や自閉症治療などゲノム研究の最新7事例まで――。病気を治し、超人を生む「神の技術」の最前線をレポートする。

© 2019, Slate

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