ドイツで極右・反極右抗争に巻き込まれたコカ・コーラの神対応とは?
看板の仕掛け人は?
では、一体誰が看板を立てたのだろうか?
ツァイト・オンラインなど各機関が報じたところによると、実際の仕掛け人はModusというアクティビストの集団のようだ。ウェブサイトとハッシュタグ#AfDentskalenderで反AfDキャンペーンを展開している。
ウェブサイトではAfDentskalender「アーエフデンツカレンダー」なるものを掲載。これは、ドイツでこの時期の子供たちの楽しみであるAdventskalender「アドベンツカレンダー」をもじったものだ。12 月1日から24日までのあいだ、毎日1つずつ扉を開けると、中に入っているプレゼントをもらえる。たいていはチョコレートだが、他の菓子類や、おもちゃ、あるいは大人向けに香水や商品券などのカレンダーもある。
AfDentskalender「アーエフデンツカレンダー」は、1日に1つ、極右思想と極右勢力を阻止するためのちょっとしたアイディアを提供するオンライン上のカレンダーだ。なにも過激な思想が書かれているわけではない。たとえば、2日には「郵便受けなどに、AfDへの立場を明確に表したシールを貼ったり、職場でそのようなTシャツを着たりしてみよう」、6日には「難民やホームレス収容所はどこにでもある。服や生活必需品など、その人たちが必要としているものを調べ、友人同士で寄付を集めたり、自分自身で何かを届けたりしよう」などと書かれている。看板のアイディアは4日のものだった。
ヨーロッパでは各地で極右が勢いを増している。ドイツも例外ではないが、歴史教育の徹底しているドイツでは、極右の台頭を嘆き、これを阻止しようとする勢力もまた強い。また、12月のヨーロッパは助け合いのスピリットに溢れている。今後、カレンダーにどのようなメッセージが現れるか興味深いところだ。
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