最新記事

リーマンショック10年 危機がまた来る

【年表】リーマンショック10年 経済崩壊から再生までに起きたこと

TIMELINE OF KEY EVENTS

2018年9月19日(水)12時00分
ニューズウィーク日本版編集部

Newsweek Japan

<金融危機には「10年サイクル説」があり、そうであれば次なる危機はいつ訪れてもおかしくない。前回の金融危機以降、各国はどんな救済策を取ってきたか。危機発生からの10年を振り返る。本誌9/19発売号「リーマンショック10年 危機がまた来る」特集より>

※本誌9/25号(9/19発売)は「リーマンショック10年 危機がまた来る」特集。貿易戦争、新興国リスク、緩和バブル......グローバル経済を直撃した未曽有の危機は再び人類を襲うのか。迫り来る「次」の金融危機の足音。

◇ ◇ ◇

サブプライムローン危機を発端とした金融危機はアメリカの金融機関を直撃し、瞬く間に世界へと拡大。各国で懸命の救済策が取られた結果、現在では多くの国々が成長に転じている。世界が崩壊と再生を経験した激動の10年を見てみると......。

(※赤字で記した用語は本誌特集の別ページで「解説」を設けたもの)

【2007年2月】
アメリカでサブプライムローン(信用度の低い個人向け住宅融資)危機が表面化

【4月】
サブプライム融資の大手ニュー・センチュリー・ファイナンシャルが破産法適用を申請

【8月】
FRB(米連邦準備理事会)が公定歩合を引き下げ。この年だけで4回の利下げを実施

仏金融大手BNPパリバ傘下のファンドが投資家からの解約を凍結すると発表(パリバ・ショック)

【2008年1月】
バンク・オブ・アメリカが住宅ローン大手カントリーワイド・ファイナンシャルの買収を発表

【3月】
米銀行大手JPモルガン・チェースが投資銀行ベアー・スターンズの救済を発表

【6月】
アメリカの失業率が大幅に悪化

【9月】
政府系金融機関の連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が政府の管理下に

15日、リーマン・ブラザーズが破綻(リーマン・ショック)。バンク・オブ・アメリカによるメリルリンチ買収が発表される

【10月】
不良債権買取のため最大7000億ドルの公的資金を投入する緊急経済安定化法が成立

主要6カ国が緊急協調利下げ

安定化法に基づく不良資産救済プログラム(TARP)が実施され、大手銀行9社に公的資金を注入

【2007年11月】
初の20カ国・地域(G20)首脳会議(金融サミット)が開催される

FRBが市場への資金供給を目的とする量的金融緩和策(QE)の第1弾(QE1)を開始

【12月】
FRBが事実上のゼロ金利政策を導入

経営危機にあった自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーに米政府が緊急融資

【2009年1月】
仮想通貨ビットコインを使った世界発の商取引が行われる

オバマ政権下で景気刺激策としてアメリカ再生再投資法(ARRA)が成立

【5月】
FRBなどが銀行のストレステスト(健全性審査)の結果を発表

【6月】
GMが破産法適用を申請し、実質的な国有化に追い込まれる

新興4カ国のBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)が初の首脳会議を開催

【10月】
ギリシャで政権交代をきっかけに多額の政府債務が隠蔽されていたことが発覚する(ギリシャ危機)

【2010年5月】
ギリシャ危機が南欧などユーロ圏周辺国に拡大(ユーロ危機)。EUとIMFがギリシャ救済に乗り出す

【7月】
米国内の商業銀行の業務内容を制限する条項(ボルカー・ルール)を盛り込んだ金融規制改革法が成立

【9月】
主要国の金融監督当局で構成するバーゼル銀行監督委員会が金融規制「バーゼル3」を公表

【11月】

FRBがQE2を開始

アイルランドがギリシャに続き、EUとIMFの金融支援プログラムを受けることに

【参考記事】トランプバブル崩壊は近い 「貪欲」が資本主義の終焉を招く?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米相互関税は世界に悪影響、交渉で一部解決も=ECB

ワールド

ミャンマー地震、死者2886人 内戦が救助の妨げに

ワールド

ロシアがウクライナに無人機攻撃、1人死亡 エネ施設

ワールド

中国軍が東シナ海で実弾射撃訓練、空母も参加 台湾に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 6
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 7
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 8
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 9
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 10
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 7
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中