英政府発行のブレグジット白書の各国語翻訳がひどい! 他言語への敬意が足りない?
ブレグジット遂行能力に疑問も
しかし、笑ってばかりもいられない。欧州連合の拠点であるブリュッセルには、世界でもっとも洗練された翻訳センターが置かれ、込み入った法的条項などをEUの24の公用語に常に翻訳している。間違いは訴訟につながることもあり、とにかくあってはならないものだ。イギリスが自国の白書さえ正しく要約できないのなら、役人たちはブレグジットという非常に複雑な交渉をどうやって切り抜けられるというのだろうと、テレグラフは指摘する。
また、インディペンデントの別の記事では、イギリス人の他言語に対する敬意の足りなさを自嘲している。
EUのある調査では、就業年齢にあるイギリス人のなかで、もっとも得意とする外国語において自分が流暢であるとみなしているのはたったの11.5パーセントだという。そして、そのことについてほとんど何も対策をとっていない。
英語を母語とする莫大な人口に、第二言語としての英語話者を加えると、その数は10億以上にものぼる。世界のリンガ・フランカ(共通語)として英語は便利だが、だからといってイギリス人が多言語を学ばなくてよいというわけではないと筆者は述べている。