東京のタクシー業界に変化 ラグビーW杯と五輪控え「おもてなし」対応
外国人ドライバー
東京を走るタクシー運転手の顔ぶれにも変化が生じている。
大手タクシー会社、日の丸交通では、来年のラグビーワールドカップと2020年の東京五輪に備え、外国人の運転手22人を最近採用した。
平均年齢が60歳近くという都内タクシー運転手の高齢化と、人材不足もあり、日の丸交通は昨年から外国人ドライバーの募集を始めた。
日本在住歴30年以上のオーストリア人、ウォルフガング・レガーさんもその1人だ。地方でシェフとスキーのインストラクターをしていたが、昨年東京に引越して、ドライバーに転職した。
「求人広告を見て、やってみようと思った。運転は好きだし、人に会うのも好きだから」と、レガーさんは東京の街を走りながら話した。 「タクシーでは毎回新しい人に会えるので、いい仕事だと思った」
レガーさんは日本人女性と結婚し、日本語も流暢に話す。それでも、乗り込んできた客は運転席に外国人が座っているのを見て驚くという。
「ほとんどの人が、外国人のドライバーは初めてだと言う」と、レガーさんは笑う。「会話を始めるにはもってこいで、みな私がどこの出身か、どれぐらい運転しているか、などたずねてくれる」
日の丸自動車は、何カ国語も話せるレガーさんのようなドライバーがいることで、先進国でも有数の均質な社会であるこの国を訪れる人たちがもっとくつろげるようにしたいという。
広々とした現代的なタクシーと、レガーさんのような運転手がいれば、2020年の東京五輪に向けて日本を訪れる観光客も安心感を覚えるだろう。
(翻訳:山口香子、編集:下郡美紀)
[東京 23日 ロイター]
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