女子大生のミニスカ禁止は「男子の勉強の迷惑になるから」は、どう処理すればいいか
写真はイメージです。 webphotographeer-iStock
<そもそも女性は男性のために露出するわけではない。女性の服装についてとやかく言うなら、「それは男性のほうに問題がある」けど、気になるものは気になる...>
中国の湖南省にある湖南農業大学で先週、女子学生の服装に関して変なルールが現れた。
ある女子学生によると、最初に異変に気付いたのは図書館の外に張り紙を見たとき。書いてある内容は目を疑うものだった。香港英字紙サウスチャイナ・モーニングポストによると、「ウェストから50センチ未満の丈のスカートまたはパンツを着用している者は入館を認めない」とあった。
気温34度 「女子の服装のせいで集中できない」
この張り紙がいつから存在していたのかはっきりしていないが、5月15日に地元の教育当局に入った、ある苦情がことの始まりだったよう。男子学生が、図書館を利用する女子生徒の露出のせいで勉強が手につかないと訴え、大学側はこの変な措置に踏み切ったという。
予告もなく、張り紙を目の前にした女子学生たちは混乱。50センチ未満の丈のスカートやパンツを穿いていた生徒は容赦なく、警備員に跳ね返された。しかし、こんな一方的なやり方が、やすやすと受け入れられるはずもない。女子学生らは不満を爆発させた。
怒るのも無理はない。湖南農業大学のある長沙市では先週、気温34度の暑さを記録。女子学生だって、むやみに露出しているわけでないことは想像できる。これについて、ネットユーザーが反応。中国のニュースサイト「綱易新聞」では「自分の着たいものを着る権利を持っている。他人のことをとやかく言いすぎ」などの意見が出た。
図書館の職員によると、このルールは短期間で解除されたというが具体的な日数は分からない。先週の金曜日に張り紙は撤収され、土曜日に正式に「ミニスカ禁止令」は解かれた。
学校は、女子学生に不快な思いをさせたうえに混乱を招いたとして謝罪している。そして謝罪と同時に、ビーチサンダルとベストを着用した者に図書館の入館を禁じる措置を発表した。ビーチサンダルは歩くたびに「ペタペタ」と鳴る音が煩わしいと感じる可能性はあるが、ベストについては疑問符が浮かぶ。「ミニスカ禁止令」の騒動をその場しのぎで収拾させたい気持ちが透けて見える。