イラン・ハメネイ師がイスラエルとアメリカに報復を警告
今年の4月はじめにはアメリカ、フランスとイギリスが、アサドの推し進める化学兵器開発計画との関連が疑われる複数の施設を巡航ミサイルで攻撃。イスラエルも、シリア国内にあるイランとその同盟勢力が所有しているとみられる拠点を繰り返し攻撃してきた。シリア国内で拡大を続けるイランのプレゼンスを縮小させるために、今後も同様の攻撃を行うと宣言した。
4月29日には、夜間にハマ県(ダマスカスの北に位置)の南部にあるシリア軍の拠点で大規模な爆発が発生。イギリスに拠点を置く人権団体、シリア人権監視団は、シリア人ならびに数多くのイラン人も犠牲になったこの攻撃について、背後にイスラエルの存在があるようだと指摘した。
イスラエルがイランの拠点に対するさらなる攻撃も辞さないと警告し、シリア東部ではイランが支援する親アサド政権派の戦闘員とアメリカが支援する民兵組織との対立が激化するなかでの攻撃だった。
ハメネイは29日の演説の中で、アメリカにはこの地域に介入する権利はないとし、イラン軍や同盟諸国を攻撃すれば報復すると警告した。
「撤退すべきはイランではなく、アメリカだ。我々はこの地域の生まれであり、ペルシャ湾岸は我々のふるさとだ」とハメネイは語った。
「前の米大統領のときにも言ったが、攻撃して逃げおおせる時代は終わった。攻撃したら反撃を受ける。アメリカも、より強力な反撃に遭うことになるのは分かっているはずだ」
(翻訳:森美歩)