最新記事

自動車

新型モデル投入ラッシュのSUV 供給過剰でマーケットに異変も

2018年4月1日(日)13時33分

3月29日、スポーツタイプ多目的の需要は米国で拡大を続けている。写真は27日、ニューヨーク自動車ショーで発表されたキャデラックのSUV「XT4」(2018年 ロイター/Amir Levy)

スポーツタイプ多目的車(SUV)の需要は米国で拡大を続けている。しかし各メーカーの新型車投入ペースはそれをしのぐ速さとなっているため、せっかくこれまで享受してきた大きな利幅が削られていく恐れがある。

今週開催されたニューヨーク国際自動車ショーでは、各メーカーが新しいSUVを披露。トヨタ自動車<7203.T>は主力SUV「RAV4」をアピールし、高級車ブランドのキャデラックやリンカーンのほか、かつては別格扱いだったフィアット・クライスラー・オートモービルのマセラティ部門までもが新SUVの売り込み合戦に参入している。

米ゼネラル・モーターズ(GM)のキャデラック部門責任者、ヨハン・ダネイシン氏はSUV市場について「旺盛な需要があり、皆が同じ夢を見ている」と述べた。ダネイシン氏はキャデラックが投入する新型SUV「XT4」を紹介しながら「誰もがこの分野に魅力的な新型車とともに入り込もうとしており、勝者と敗者が出るのは明白だ。当社はもちろん、勝者になることを目指す」と主張した。

自動車コンサルティング会社LMCオートモーティブによると、2023年までに米国市場ではSUVとクロスオーバー車の標準モデルと高級モデルがいずれも90種類になる見通し。17年はそれぞれ65種類と53種類だった。

17年の米国市場でのSUVやクロスオーバー車の標準モデルと高級モデルの販売台数は10年から倍増し、ともに5─7%ずつ伸びた。一方で、全体の販売台数は2%減だった。

高級車のBMWやメルセデスベンツ、フォルクスワーゲン(VW)のアウディは、米国内のSUV工場で生産能力を拡張している。

ただLMCは、新型車の投入が増加する勢いだとしてもSUVなどの販売台数は今年から25年まで毎年、鈍化するとみている。また今後数年のうちには、年式が比較的新しいSUVがリース契約解除によって市場に戻ってくるため、新型車との販売競争が始まる。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

日本のインフレ率は2%で持続へ、成長リスクは下方に

ビジネス

三菱商事、26年3月期に最大1兆円の自社株買い 年

ワールド

韓国、関税巡り米当局者との協議模索 企業に緊急支援

ビジネス

トランプ関税で実効税率17%に、製造業「広範に混乱
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台になった遺跡で、映画そっくりの「聖杯」が発掘される
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 6
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のため…
  • 9
    博士課程の奨学金受給者の約4割が留学生、問題は日…
  • 10
    トランプ政権でついに「内ゲバ」が始まる...シグナル…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 7
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 8
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 9
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中