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保護主義WTO事務局長、トランプの輸入制限に異例の警告 「事態悪化の公算」
3月2日、世界貿易機関(WTO)のアゼベド事務局長(写真)は、トランプ米大統領が表明した鉄鋼とアルミニウムの輸入制限方針に懸念を示した。スイスのダボスで1月撮影(2018年 ロイター/Denis Balibouse)
世界貿易機関(WTO)のアゼベド事務局長は2日、トランプ米大統領が表明した鉄鋼とアルミニウムの輸入制限方針に懸念を示した。事務局長が加盟国の通商政策に言及するのは極めて異例。
「WTOは米国の鉄鋼とアルミニウムの輸入制限方針に明確な懸念をもっている。各方面の反応からみて、事態が悪化する可能性は大きい。貿易戦争は誰の利益にもならない。WTOは今後も状況を注視する」との声明を発表した。
トランプ米大統領は2日、鉄鋼とアルミニウムの輸入制限方針が世界的な反発を招いた後、貿易戦争は良いことで勝つのは簡単とツイッターでコメントした。
事務局長は通常加盟国を批判することはないが、トランプ氏の方針は安全保障上の脅威として管轄外の主張に基づいているため、 WTOのシステムそのものを潜在的に脅かす可能性があるとの見方が広がっている。
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