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トランプ、鉄鋼アルミ輸入関税は8日署名へ カナダ・メキシコなど除外も

2018年3月8日(木)12時21分

3月7日、米ホワイトハウスのサンダース報道官は、トランプ大統領が導入を表明した鉄鋼とアルミニウムに対する輸入関税について、カナダとメキシコを含む一部の諸国が適用を除外される可能性があることを明らかにした。写真は6日、ホワイトハウスで記者会見するトランプ氏(2018年 ロイター/Leah Millis)

米ホワイトハウスのサンダース報道官は7日、トランプ大統領が導入を表明した鉄鋼とアルミニウムに対する輸入関税について、カナダとメキシコを含む一部の諸国が適用を除外される可能性があることを明らかにした。

トランプ大統領は8日に予定されている式典で輸入関税を命じる大統領布告に署名すると見込まれている。ただ、ホワイトハウスの当局者はこれまでに、文書に関する法的手続きを完了する必要があるため、9日に後ずれする可能性もあると語った。

米政府高官によると、輸入関税は大統領による署名の約2週間後に発効する見通し。

サンダース報道官は定例記者会見で、「トランプ大統領は週内に署名すると予想している」とし、「国家安全保障の観点からメキシコとカナダが除外される可能性があり、その他の国も同様の手続きで除外されるかもしれない」と述べた。安全保障に基づき国ごとに判断すると説明した。

大統領布告に適用除外の対象国リストが盛り込まれるかどうかは現時点で不明。 

トランプ大統領は前週、鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の輸入関税を課す方針を表明。大統領は5日、カナダとメキシコについて、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉が妥結した場合にのみ適用除外とする考えを示していた。

トランプ大統領は7日、ツイッター投稿で、貿易を巡り中国に対する攻勢を強めた。中国が対米貿易黒字の10億ドル削減に向けて計画を策定するよう要請を受けたと投稿したが、どのような形で要請があったかには触れなかった。

一方、米国の議会やビジネス界では輸入関税の全面導入に反対する声が強まった。ブラディ下院歳入委員長を含む下院の100人以上の共和党議員はトランプ氏に書簡を送り、「厄介な相手」に立ち向かっていることを称賛する一方、公正な条件で取引されている製品は適用除外にすべきだと強調した。

これとは別に共和党の上院議員2人を含むアイオワ州の議員団もトランプ氏に書簡を送り、同州の農家や製造業が輸入制限で打撃を受けることになると警告した。

全米商工会議所のドナヒュー会頭は、輸入制限を実施すれば3%を上回る経済成長や雇用のさらなる拡大は達成できなくなると指摘。「このリスクを深刻に受け止めるよう政権に強く求める」と表明した。

輸入制限によって国内で生産される鉄鋼の需要が増えるとの見通しから、米鉄鋼大手USスチール はイリノイ州グラニット・シティ製鉄所の高炉の1つと製鋼設備の操業を再開し、500人を再雇用すると発表した。

[ワシントン 7日 ロイター]


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