北朝鮮の子供たちの余りに残酷な現実 身分で決まる天国と地獄
英デイリーメールによると、2015年に脱北したイム・ヒヨン(仮名)はこう話す。「北朝鮮で暮らす子供は、口に出してはいけない暗黙のルールを自然と理解して成長する」と。
さらにロバートソンは、北朝鮮では家庭内暴力が一般的だと話す。もちろん餌食になるのは力の弱い子供と女性だ。性的暴力が表ざたになると、被害を受けた若い女性の人生が台無しになるという理由で、北朝鮮政府はこの問題にほとんど介入しない。
数学や科学を学べるのは...
北朝鮮の子供が、暴力などの脅威にさらされることなく教育や遊びができる生活を送る唯一の方法は、政府高官とのコネクションだ。つまり、子供たちは生まれた時点でほぼ人生が決まっている。
政府高官の親のもとに生まれた子供は北朝鮮で最高とされる学校で、政府のプロパガンダ以外に数学、言語、科学などの「普通」の科目を学べるが、これはほんの一握りの子供だけだ。
ロバートソンは「北朝鮮は類を見ないほどに子供の権利を侵害している」と述べている。そしてヒューマン・ライツ・ウォッチとともに、金正恩の独裁政権が「国連子供の権利条約(UNCRC)」に違反していると主張し、児童搾取と性的虐待を止めるよう求めている。
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