最新記事

アメリカ政治

トランプのメディア批判、表現の自由抑圧が狙い=国連報告者

2017年9月2日(土)13時27分

9月1日、言論と表現の自由に関する国連の特別報告者デービッド・ケイ氏は1日、トランプ米大統領(写真)のメディア批判は表現の自由を敵視する世界的な傾向の表れであり、米国の公共の利益を損なうものだとする文書を公表した。8月撮影(2017年 ロイター/Carlos Barria)

言論と表現の自由に関する国連の特別報告者デービッド・ケイ氏は1日、トランプ米大統領のメディア批判は表現の自由を敵視する世界的な傾向の表れであり、米国の公共の利益を損なうものだとする文書を公表した。

ケイ氏は、トランプ大統領が2月17日にツイッターで報道機関を「米国民の敵」と呼んだことに関し、狙いがあってのことだと指摘。

「大統領による批判には、明確な目的がある。それは、特定の取材を記者に強要したり、お気に入りの報道機関に何を取材をして欲しいか明示したり、(モラー特別検察官が管轄するロシアの大統領選介入疑惑の捜査などに関する)記事に疑惑の種を植え付けることだ」と述べた。

同氏は、大統領の痛烈な批判は自らの政策を批判する者を黙らせ、政府が税金で何をしているのか国民が知る権利を阻害することにつながっているとした。

さらに「独立系報道機関を批判する大統領の活動により、最も被害を被っているのは米国民だ。大統領はそうすることで政治的に価値があると考えているかもしれないが、それは間違いであり、本質的な価値を長期的に損なうリスクがある」と指摘した。

[ジュネーブ 1日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

野村HD、バンキング部門を新設 資産形成や資産承継

ビジネス

リクルートHD、4500億円上限に自社株買い M&

ビジネス

イオン、イオンモールとディライトを完全子会社化

ワールド

中国実弾演習、民間機パイロットが知ったのは飛行中 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:破壊王マスク
特集:破壊王マスク
2025年3月 4日号(2/26発売)

「政府効率化省」トップとして米政府機関に大ナタ。イーロン・マスクは救世主か、破壊神か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天才技術者たちの身元を暴露する「Doxxing」が始まった
  • 3
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身のテック人材が流出、連名で抗議の辞職
  • 4
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 5
    日本の大学「中国人急増」の、日本人が知らない深刻…
  • 6
    東京の男子高校生と地方の女子の間のとてつもない教…
  • 7
    富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほ…
  • 8
    老化は生まれる前から始まっていた...「スーパーエイ…
  • 9
    【クイズ】アメリカで2番目に「人口が多い」都市はど…
  • 10
    令和コメ騒動、日本の家庭で日本米が食べられなくな…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 3
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チームが発表【最新研究】
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映…
  • 6
    富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほ…
  • 7
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身…
  • 8
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天…
  • 9
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 10
    東京の男子高校生と地方の女子の間のとてつもない教…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 5
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 6
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 9
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 10
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中