中国実弾演習、民間機パイロットが知ったのは飛行中 緊迫の現場
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2月28日、中国海軍は先週、オーストラリアとニュージーランド(NZ)の間の国際水域で実弾演習を行ったが、民間航空機のパイロットが演習について知ったのは飛行中であり、混雑する空路で進路変更を余儀なくされたことが、パイロット間で交わされた衛星テキストメッセージで分かった。写真は豪シドニー国際空港から離陸する航空機。2016年4月撮影(2025年 ロイター/Jason Reed)
Lisa Barrington
[ソウル 28日 ロイター] - 中国海軍は先週、オーストラリアとニュージーランド(NZ)の間の国際水域で実弾演習を行ったが、民間航空機のパイロットが演習について知ったのは飛行中であり、混雑する空路で進路変更を余儀なくされたことが、パイロット間で交わされた衛星テキストメッセージで分かった。
豪・NZは中国側に懸念を表明したが、中国は事前の通告は十分に行われたとして反論している。
豪当局によると、民間航空機が中国海軍の実弾演習について初めて耳にしたのは、ヴァージン・オーストラリア航空のパイロットが先週21日のシドニー時間午前9時58分(20日2258GMT)に、パイロットらが航空機間の通信に使用する121.5MHzの緊急ラジオチャンネルを通じ中国海軍の放送を受信した時だという。
パイロットは通常、軍事訓練やロケット発射などについて、少なくとも24時間前に提出されるNOTAM(航空従事者への通知)を通じて知らされるが、関係者は今回はNOTAMはなかったとしている。
航空管制業務を行うエアサービス・オーストラリアによると、21日は49便が針路を変更することとなった。