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米FRB、財政不透明でもQT継続可能=クリーブランド連銀総裁

2025年02月28日(金)20時28分

米クリーブランド地区連銀のハマック総裁(写真)は、政府の財政問題の見通しが不透明であっても米連邦準備理事会(FRB)はバランスシートを着実に縮小し続けることができるとの見解を示した。昨年8月撮影。(2025年 ロイター/Ann Saphir/File Photo)

Michael S. Derby

[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のハマック総裁は、政府の財政問題の見通しが不透明であっても米連邦準備理事会(FRB)はバランスシートを着実に縮小し続けることができるとの見解を示した。

また、インフレ圧力が十分に速く後退しない場合でも、利上げは支持しない考えを示した。27日にロイターのインタビューで答えた。

FRBが「量的引き締め(QT)」を進める一方で、政府が歳出計画を調整し債務上限を引き上げることが自身の「基本的な考え方」と説明した。

歳出計画と債務上限の問題が解決されれば、FRBは必要に応じてレポ(債券の買い戻し条件付き売却)取引を通じて、市場の資金需要が明確になるまで、銀行システムに流動性を再供給できるとの見解を示した。

これらの問題が解決した時点において、「(システム)全体としては十分な流動性が存在したとしても、分配が効率的でなければ、資金が適切に行き届くような仕組みが必要になる」と指摘し、一時的な流動性供給でそれが実現できると解説した。

債務上限問題が解決した後、財務省がキャッシュ・マネジメント・ビル(CMB)を発行し市場の流動性が引き締められる可能性があるが、FRBはレポ取引を活用することで対応できると述べた。

QTについては、「もう少し長く続く可能性があると思う」と語った。長期的には、FRBが住宅ローン債券を売却するとは予想していないと述べた。

政策金利の見通しについて、インフレ率が目標の2%を上回り続けたとしてもFRBが利上げするとは想定していないが、そうした可能性はゼロではないと述べた。

国民がインフレ上昇に備えている可能性を示唆する最近のデータに注目しているとし、将来の物価上昇圧力の予想に関しては、「まだ安定していると思う」との見解を示した。

トランプ政権の関税政策がインフレにどのような影響を与えるか予想するのは時期尚早であり、全ては政策がどのように実行され、他国がどう反応するかにかかっていると述べた。

ロイター
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