欧米の名門大学よ、 中国マネーに屈するな
大学の覚悟が問われる
欧米の大学は中国に対する見方を全面的に再検討する必要がある。彼らが中国に進出して学問の自由を守り、広げられるというのは全くの幻想だ。進出するなら、共産党の宣伝マシンになる覚悟をすること。
そして本国では、学問と言論の自由を断固として守るべきだ。中国の学者を招いて香港の民主化運動について語ってもらう、あるいはダライ・ラマ14世を講演に招くといった場合も、中国当局にお伺いを立てる必要はない。中国人留学生が領土問題などで国家主義的な主張を振りかざし、講師や仲間の学生に嫌がらせをしたら、大学当局はしかるべき処分をするべきだ。
共産党幹部の子供の留学についても一考の余地がある。党幹部の年収は表向き2万ドル足らずのはずなのに、その子供がアメリカの名門大学で学び、自由を謳歌している。中国にいる彼らの親は、欧米の思想や文化の流入を厳しく制限しているというのに。党幹部の子供の留学受け入れについては、暫定的な中止措置を検討してもいい。
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加えて、中国の大学に招聘された研究者は学問の自由を圧殺する体制を手放しで称賛するなど、翼賛的な御用学者にならないよう自重する必要がある。
今の中国では文化大革命以来、最大の言論統制の嵐が吹き荒れている。相互交流を通じて中国の大学にリベラルな風を吹き込めるなどと考えるのは甘い。チャイナマネーの誘惑に負けず、原則を貫けるか。欧米の大学の信念が問われている。
<本誌8月29日発売最新号掲載>
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