土星探査機カッシーニ、最終任務は衛星タイタンへの「最後のキス」
2017年9月1日(金)15時00分
土星へ最後に突入する今月13~14日、カッシーニは様々な画像が送ってくる予定だ。タイタンの表面やエンケラドスが土星の後ろに沈む様子、さらに土星の北極周辺に出現するオーロラや、リングから飛び出して衛星になる可能性がある「ペギー」と呼ばれる物体など。
そして米東部時間の14日午後4時22分、カッシーニはこれまでに採取した画像やデータのすべてを地球に向かって送信する。この信号が地球に届くまでには、約1時間半の時間がかかる。
カッシーニの最後の任務の撮影対象(左上から時計回りに、衛星タイタン、衛星エンケラドス、土星の北極、土星のリング) NASA/JPL-CALTECH
その後、カッシーニは8つの観測機器を稼動させ、観測データを送りながら、土星の大気圏に突入する。そして大気中の水素、ヘリウムの濃度を計測し、地球には存在しない化学物質を検出する。
15日午前には時速12万キロの猛スピードで土星の大気中を落下し、「燃え尽きる」とNASAのジュリー・ウェブスターは話している。「土星の地表のはるか上空で焼失する」
地球の科学者に様々な発見と疑問を残し、カッシーニは土星の大気に消える。
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