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ドイツ選挙相次ぐユダヤ人差別発言でドイツの極右政党AfDも終わった?
党員のユダヤ人差別で支持率ガタ落ち、極右AfDのペトリー党首 Axel Schmidt-REUTERS
<反移民感情から支持を集めてきたドイツの極右政党AfDが、反ユダヤ主義と非難を浴び支持率急落。3月に極右ポピュリズム政党が総選挙で敗退したオランダの後に続くか?>
ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のフラウケ・ペトリー党首は、同党がユダヤ人を差別しているという批判に対してAfDはユダヤ人の数少ない守り手だと強弁した。世界ユダヤ人会議(WJC)のロナルド・ローダー会長がAfDを「ドイツの恥」と批判したことに応えたもの。
ペトリーは4日発行の独ウェルト紙のインタビューで、「違法かつ反ユダヤ的な移民が増えているドイツにおいて、AfDはユダヤ人の暮らしを保証する数少ない組織のひとつだ」と語ったのだ。
AfDは9月の連邦議会選挙に先立って人気を集め、支持率も一時は15%まで伸びてアンゲラ・メルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)など既成政党を慌てさせた。しかし、一部の党員が反ユダヤ主義的な言動で非難を浴びたことが影響し、ここ数週間は支持率も10%を下回っている。
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党のテューリンゲン州代表であるビョルン・ヘッケ州議会議員は、ベルリンのホロコースト慰霊碑を「恥の記念碑」だとし、ウォールストリート・ジャーナル紙のインタビューでは、ナチスの総統アドルフ・ヒトラーは「絶対悪」ではないと発言した。「ヒトラーを絶対悪と呼ぶのは大きな間違いだ。歴史には白も黒もない」
ローダーはこれらの発言を「ショッキングでおぞましい」と形容し、「AfDが極右におもねっているのは明白だ。彼らは火遊びをしている」と主張した。
「ホロコーストは注目されすぎ」
ペトリーはヘッケを党から追放しようと試みたが、最新のインタビューではなぜか彼の擁護に転じた。第二次大戦について、より「広い視野からの」解釈を求めたのだ。
「AfDはもちろん、ホロコーストの歴史を重く受け止めている。だが、ベルリンのホロコースト慰霊碑には社会的に賛否両論もあり、それがすべてとは言えない」
ドイツのユダヤ人中央評議会の前代表シャルロッテ・クノブロッホは、ラジオ局ドイチェ・ヴェレで放送されたペトリー発言を批判する。AfDは「公然と、かつ姑息に、人種差別的、排他的、反ユダヤ主義的な発言をし、歴史を改ざんし、ホロコーストを相対化あるいは否定し、ネオナチにすり寄っている」と述べた。
やはりAfD党員でバーデン・ビュルテンベルク州のウォルフガング・ゲデオン下院議員は昨年、ホロコーストはドイツで注目されすぎている、と発言。同党の地域会長であるエレナ・ルーンは2月、AfDのグループチャット内にヒトラーの写真を掲げ、「1945年から会いたい」「アドルフ、お願いだから連絡して!ドイツにはあなたが必要!」などのコメントを投稿した。
ドイツでは2015年にユダヤ人に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)が200%増加、その後も急増している。
AfDはまたイスラム教徒の移民にも反対だ。イスラム教徒に関するマニフェストの表題は「イスラムはドイツの一部ではない」となっている。