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コンゴのデモ弾圧は、数百万人が死んだ内戦再燃の前触れだ

2016年12月22日(木)16時56分
メラニー・グヴィ

 今コンゴで起こりつつあるのは、民主化移行の本当の終わりだ。数十年に及ぶ流血の内戦の後、2003年にやっと勝ち取ったプロセスだ。カビラがそれだけの権威を確立したというわけではない。任期制限に逆らって権力の座に居座ったサブサハラの他の指導者と違い、カビラは西欧全体と同じ大きさがあるコンゴをすべて支配できているわけではない。もし抗議デモが今すぐカビラの脅威にならないとすれば、いずれ各地で政府軍と戦い人数を増やしつつある反政府武装勢力がカビラを脅かすだろう。

 1998~2003年まで続いた第2次コンゴ戦争による死者は推定で100万~500万人にのぼる。カビラ統治の正当性が任期切れと共に崩壊すれば、コンゴは民主化よりはるかに大きな犠牲を払うことになりかねない。

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