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外交中国・メキシコが関係強化で一致 反トランプで連携か?
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12月12日、中国の楊潔チ国務委員(外交担当、副首相級)は、メキシコのルイスマシュー外相と会談し、両国関係の強化で合意した。写真は同日、ペニャニエト大統領(右)と握手を交わす中国の楊国務委員。提供写真(2016年 ロイター)
中国の楊潔チ国務委員(外交担当、副首相級)は12日、メキシコのルイスマシュー外相と会談し、両国関係の強化で合意した。
メキシコ外務省が明らかにした。
米国のトランプ次期大統領は、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉や国内雇用の保護を公約に掲げており、メキシコは米国への経済依存度を減らす方法を模索している。
メキシコ外務省によると、会談では通商・投資関係の強化や、両国間の航空便拡充を協議。「メキシコ・中国戦略対話を通じて、相互の信頼を深め、相互利益をめぐる二国間協議を改善することで一致した」という。これ以上の詳細は不明。
楊国務委員はルイスマシュー外相と会談後、ペニャニエト大統領を表敬訪問した。
メキシコ政府が先週実施した深海油田・ガス田入札では、中国海洋石油(CNOOC)が2鉱区を落札。中国外務省は、「一つの中国」政策を必ずしも堅持する必要はないとのトランプ氏の発言に極めて強い懸念を表明している。
米陸軍大学校のエバンズ・エリス教授は「中国・メキシコ両国は、今後、再び関係を深めていくだろう」との見方を示した。
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