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銃社会フロリダ乱射事件の凶器は自動ライフル銃、銃規制の強化望む声も
6月12日、米フロリダ州オーランドのナイトクラブの銃乱射事件で使われたのは、昨年12月のカリフォルニア州の乱射事件で使われたのと同じ半自動小銃だった。写真はAR15型ライフル銃。ウェスト・バージニア州のアルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局で昨年12月撮影(2016年 ロイター/Jonathan Ernst)
米フロリダ州オーランドのナイトクラブで12日未明に起きた銃乱射事件で容疑者の男が使用したのは、2012年のコネティカット州や昨年12月のカリフォルニア州の乱射事件で使われたのと同じ半自動ライフル銃AR─15だった。
マザー・ジョーンズ誌のまとめたデータによると、半自動ライフル銃による死者は全米の銃による死者(年間約3万人)のわずかな割合しか占めないものの、2011年以降に起きた少なくとも10件の銃乱射事件で使用されている。
新たな乱射事件を受け、民主党からは半自動ライフル銃などの攻撃用武器と大容量弾薬装填装置を禁止する銃規制法を復活すべきとの声が上がっている。同法は1994年に時限立法として成立し、2004年に失効した。
大統領選で民主党候補に指名される見通しのヒラリー・クリントン前国務長官は「戦争の武器が私たちの生活圏にあってはならないとあらためて認識させられた」と語った。
米捜査当局によると、今回の乱射事件の容疑者であるフロリダ在住の米国人オマル・マティーン容疑者はAR─15型半自動ライフル銃1丁と拳銃1丁を携行していた。AR─15は米軍のM─16ライフル銃の民間モデルで、軍事用と異なり、1発ずつ手動で引き金を引いて発射する必要がある。
こうした銃の主要メーカーには、スミス・アンド・ウェッソン
全米射撃協会(NSSF)は、詳細が明らかになるまで今回の事件についてコメントしないとしている。