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東南アジア

ミャンマー新政権も「人権」は期待薄

2016年4月12日(火)17時40分
エマニュエル・ストークス

「ヤンゴンにいる諸外国の外交官はミャンマー政府に圧力をかけ、影響力を行使して人権尊重を促進すべきだ」と語るのは、人権団体フォーティファイ・ライツのマシュー・スミス専務理事だ。「アメリカは人権侵害を行う者に対し、制裁も辞さない姿勢を保つべきだ。ミャンマー政府はこうした圧力に敏感だ。ミャンマーは北朝鮮ではない。アメとムチを使い分けて関与する方法は効果があったし、今後も効果を発揮し得る」

 新政権の権限が限られていることを考えると、改革が停滞したなら、それは同盟諸国による無視が大きな要因となるだろう。改革が停滞すれば、新たな「ガンビラ世代」が生まれる。彼らも同様に非人道的な扱いを受け、その後は国際社会に無視されることになる。

 これはあり得ないシナリオではない。国際社会の自己満足の果てに、民主化促進の取り組みが頓挫した国は数多い。ミャンマーがそのリストに加わる可能性も決して小さくない。

 欧米諸国は戦略的な理由から、軍の権力乱用に気付かないふりをするかもしれない。歴史をたどれば、そんな前例はたくさんある。

From thediplomat.com

[2016年4月12日号掲載]

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