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シリア内戦終結を目指す地雷だらけの和平協議
2016年2月4日(木)17時00分
反体制派勢力はアメリカの出方にも疑問を呈し始めている。アサド政権の後ろ盾となっているロシアやイランが和平協議に絡んでくることを事実上認めている米政府への不信感だ。
「アメリカの立場には多くの曖昧な点がある」と、ワシントン中近東政策研究所のシリア専門家アンドルー・タブラーは言う。「アメリカが和平を本気で目指すなら、シリア全土に及ぶ解決策が見つかるだろう。だがロシアとアサド政権に譲歩するなら、守れるのはシリアの一部のみで、残りはISISに奪われる結果に終わるだろう」
オバマ米大統領の任期は残り1年足らず。混迷を極めるシリア内戦の行く末は、次の大統領に託されることになりそうだ。
[2016年2月 9日号掲載]
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