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難民危機

デンマーク「難民財産没収法」に抗議、アイ・ウェイウェイが作品展示を中止

2016年1月28日(木)15時56分
スタブ・ジブ

 艾自身も中国政府の弾圧のターゲットだ。11年に逮捕され、81日間拘留されて、釈放後もパスポートは取り上げられたまま渡航を禁止されていた。中国政府は4年後にパスポートを返還したが、アルカトラズの展示には立ち会えなかった。

 昨年9月には、艾はインドの彫刻家アニッシュ・カプーアと共にロンドン市内を10キロ以上練り歩き、ヨーロッパに流入する難民との連帯をアピールした。艾は難民危機に並々ならぬ関心を寄せている。インスタグラムへの最近の投稿はほとんど、難民の写真や動画などだ。ヨーロッパを目指す難民の主要な玄関口、ギリシャのレスボス島に新しいスタジオを設け、難民たちのスナップショットを撮って、彼らの苦境を人々に知らせている。

「アーティストである以上、人々の苦しみに寄り添わねばならない。今の状況と私のアートは決して切り離せない」と、艾は語っている。「難民の流入を阻む境界線は(ヨーロッパの玄関口の)レスボス島にあるのではなく、我々の意識や心の中にある」

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