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イスラム過激派

【写真特集】中東2000年の歴史を破壊するISISの蛮行

世界遺産のパルミラで古代の神殿が次々に爆破されて瓦礫の山に

2015年9月2日(水)17時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

無情の黒煙 ISISがネット上で公開した画像には黒煙に包まれるバールシャミン神殿の姿が REUTERS

 ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)の蛮行にあらためて世界が震撼している。

 シリア中央部にある古代遺跡パルミラで先月、ISISは中心的な建造物のバールシャミン神殿とベル神殿を相次いで爆破し、破壊した。

 ISISがネット上で公開した画像には、戦闘員と見られる人物がバールシャミン神殿に爆発物を運び込む様子や、神殿が爆破の黒煙に包まれる様子、さらに破壊後に神殿が瓦礫の山へと変貌した様子が写されていた。

 ISISは支配地域で「偶像崇拝を禁じる」として遺跡の破壊を行っている。パルミラは紀元前1世紀~紀元3世紀に栄えた古代シルクロードの隊商都市で、世界遺産にも登録されている。今年5月にISISが制圧して以降、遺跡の保護が危ぶまれていた。

 またISISは先月、長年パルミラの保護活動にあたってきた著名な考古学者ハレド・アサド氏を殺害した。パルミラ遺跡ではISISの制圧前、多くの貴重な文化遺産が保護のために移送された。ISISは、アサド氏に文化遺産の在り処を聞き出そうとしたが拒否されたため、殺害したと見られている。

 今年7月からシリアの隣国トルコが空爆を開始し、ISISに対して周辺国が攻勢を強めている。しかし依然として2万人以上の戦闘員を抱えていると見られ、勢力の拡大は止まっていない。


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戦闘員と見られる人物が爆薬をバールシャミン神殿内に運び込んでいる REUTERS


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導火線で繋がれた爆発物が神殿内に設置されている REUTERS


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神殿を支える支柱にも爆発物が設置されているのが見える REUTERS

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