バンコク爆発容疑者は外国人男、さらに2人の共犯者も
夕暮れ時のバンコク繁華街で20名以上の死者を出した事件の犯人は──
8月19日、タイの首都バンコクで起きた爆発事件で、同国警察当局は、容疑者の男の似顔絵(写真)を公開した。提供写真(2015年 ロイター/Royal Thai Police/Handout via Reuters)
[バンコク 19日 ロイター] - タイ警察当局は19日、首都バンコクの繁華街で17日夜に発生した爆発事件で監視カメラに映っていた容疑者は外国人だとの見方を示し、容姿から見て欧州もしくは中東系の可能性があるとした。
警察の報道官は、不鮮明なビデオ映像が示す別の2人について、当局として共犯者だと確信していると述べた。
タイの首都で夕方のラッシュアワーに起きた事件で、少なくとも20人が死亡。うち11人はアジアからの外国人だ。120人以上が負傷している。今のところ犯行声明はない。
タイ経済は観光業に大きく頼っており、政府は同国経済に打撃を与えるために策略された犯罪だと主張している。
報道官はテレビのインタビューで「外国人男性」の逮捕状を取ったと述べた。爆発の20分ほど前に事件現場にバックパックを置き、観光客の間を縫って歩み去る黄色いシャツ姿の不審な男が防犯カメラで確認された。警察が公開した容疑者の似顔絵によると、男性は色白の若い男性で、耳の中間くらいまでかかっている太い髪、薄いひげ、黒眼鏡が特徴だ。
報道官は「男性は白い肌で欧州系か、中東系との混血だろう」とした。肌の色以外に人種を特定した理由は挙げなかった。警察は容疑者逮捕につながる情報に100万バーツ(2万8100ドル)の賞金を出すとツイッターで発表した。
報道官は、ほかに男性2人が関わっている可能性に言及した。一人は赤いシャツ、もう一人は白いシャツを着用しており、柵の前にバックパックを置く似顔絵の容疑者を周囲から隠すように動いていたという。
現場となったエラワン廟(びょう)はこの日、再び立ち入りができるようになった。
警察当局は、現軍事政権への反対勢力を含め、いかなる容疑集団も捜査対象から外していない。ただ、タイ南部で分離独立運動を続けるイスラム過激派や、前政権を支持する「赤シャツ隊」とは行動様態が異なるとの見方を示している。