最新記事

科学

「ハイヒールが効率的な歩行に役立つ」という最新研究

Kinesiologist Finds Unexpected Benefit to Wearing High Heels

2024年05月06日(月)10時15分
リディア・スミス
ハイヒール

olgamezina-pixabay

<ハイヒールの意外なメリットを運動学者が発見。ふくらはぎの筋肉とアキレス腱の変化について>

フラットシューズよりもハイヒールを頻繁に履くことで効率的な歩行に役立つ可能性に関する最新研究が発表された。

テキサス大学オースティン校とジョージア工科大学の研究者らによると、ハイヒールを履くことで、くるぶしやふくらはぎが強化され、脚力がつく可能性があるという。


 

8人の男性と女性の被験者は3インチ(7.62cm)のヒールを14週間、毎日ハイヒールを履き、ふくらはぎの筋肉とアキレス腱、そしてランニングマシンで5分歩く際のエネルギーの使用量を測定した。

するとヒールを毎日着用した被検者はエネルギーの消費量が少ないことが判明。その後、再びハイヒールを14週間毎日履いて、再度テストした。

その結果、毎日ヒールを履き続けた被験者はヒール着用を途中で離脱した被験者よりも、ふくらはぎの筋肉が小さくなり、アキレス腱が強化されている傾向が見られた。

また、ランニングマシンをヒールとフラットシューズで同じスピードで歩くと、実験前よりもエネルギー消費量が少なく、効率的に歩行できるようになっていた。

ハイヒールの着用によって脚の角度が変わり、ふくらはぎの筋肉がより短く作動するため、筋肉の代謝に影響を与える。したがって脚の筋力が構造的に変化し、脚の機能が強化される可能性があるという。

ただし、この研究ではヒール着用による痛みについては追跡されていない。また、ハイヒールを履くことで背中や脚に過剰な負担がかかり、別の問題を引き起こす可能性が他の研究で報告されている。

この研究の詳細な結果は、「応用生理学誌(Journal of Applied Physiology)」で発表されている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ヒズボラ本部空爆、イスラエルから事前通告なし=米国

ワールド

米国務長官、中国外相と会談 ロシアへの軍事支援など

ビジネス

アングル:欧州のAI規制法、具体的な実施規則が焦点

ビジネス

アングル:タイ自動車部品業界に暗雲、家計債務増大や
今、あなたにオススメ

RANKING

  • 1

    「ターフ/TERF」とは何か?...その不快な響きと排他…

  • 2

    メーガン妃が編集したヴォーグ誌「15人の女性をフィ…

  • 3

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 4

    キャサリン妃の「外交ファッション」は圧倒的存在感.…

  • 5

    裸に無表情で「ドン引き」される覚悟...エマ・ストー…

  • 1

    キャサリン妃の「外交ファッション」は圧倒的存在感.…

  • 2

    メーガン妃に大打撃、「因縁の一件」とは?...キャサ…

  • 3

    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…

  • 4

    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…

  • 5

    キャサリン妃が「ピンクのドレス」2着に込めた、「…

  • 1

    「制服」少女たちが受ける不快すぎる性的嫌がらせ

  • 2

    キャサリン妃の「外交ファッション」は圧倒的存在感.…

  • 3

    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…

  • 4

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 5

    キャサリン妃の「極上エレガンス」が話題に...「これ…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:羽生結弦が能登に伝えたい思い

特集:羽生結弦が能登に伝えたい思い

2024年10月 1日号(9/24発売)

被災地支援を続ける羽生結弦が語った、3.11の記憶と震災を生きる意味