AI人形の「恐怖のダンス」とダークな笑いで、ちょっと可愛いサイコスリラー映画
A Welcome Dark Humor
「わくわくする」予告編の反響やネットの盛り上がりに手応えを感じているウィリアムズ GOTHAMーGC IMAGES/GETTY IMAGES
<『GIRLS/ガールズ』でハンナのルームメイトを演じたアリソン・ウィリアムズ。主演だけでなく製作陣としても関わる話題作『M3GAN/ミーガン』。ブラックユーモアの力、そして『GIRLS/ガールズ』の続編にも言及>
人形を好きな人もいれば、不気味だと思う人、無関心な人もいるだろう。アリソン・ウィリアムズは「とにかく大嫌いというわけでもない」から、子供の親友であるべき超リアルなロボット人形が、実は最凶の敵だったという映画の主役にぴったりだ。
『M3GAN/ミーガン』(日本公開は6月9日)でウィリアムズが演じるジェマは、玩具会社で人間そっくりのAI人形M3GAN(ミーガン)を開発している。
姉夫婦が急死して姪を引き取ることになり、「とても人間的なことが身に降りかかって、どう対処していいか分からず、自分が最も得意で理解できるもの、つまりテクノロジーに頼る」ことにした。
サイコスリラーと呼ばれる怖い物語だが、「ほんの少しずれているところが面白い」と、ウィリアムズ。一方で、女性の描き方は理想的だと語る。「ジェマは全てを持っているけれど恋人はいない、なんていう話は出てこない」。ウィリアムズに本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。
――予告編の反響に驚いた?
わくわくした。ミーガンを世界に紹介して正しく理解してもらいたい。私たちは心からそう思っていた。でも、うまくいくかどうか分からない。だからみんながミームを作ったり、彼女のような格好をしたり、彼女のダンスに(映画とは)違う音楽を合わせたりし始めて、私たちが考えていた以上に素晴らしいことなんだ思った。
――とても面白いけれど、かなりダークな面白さでもある。
スリラーだけど、ちょうどいい感じに緊張がほぐれる瞬間に、ダークなユーモアが出てくる。予想もしないところで自然に歌が始まって、くすりと笑えたりする。こんな状況で歌うの? そんなばかばかしさ。