子宮頸がんのセルフ検査、ロンドンで試験的に運用開始
2021年03月01日(月)17時00分
今回のセルフ検査の試験的な導入は、NHSイングランドと、英保健省の執行機関イングランド公衆衛生サービス、そしてキングス・カレッジ・ロンドンが共同で行っている。ロンドンが対象地域となった理由は、定期検診の受診率がもっとも低いためだが、今回の試験運用がうまくいけば、セルフ検査をイングランド全域に拡大する計画だ。
取り組みを指揮するキングス・カレッジ・ロンドンのアニタ・リム博士は、ロンドンの一部地域では、対象となる女性の半数近くが子宮頸がんの検査を受けていないため、自分でできるこの検査法は大革命をもたらすと話す。また、子宮頸がんは予防が可能であるため、今回のセルフ検査キットのような、受けやすい検査方法を見つける必要があると指摘する。
実際に、英国のがん研究団体キャンサー・リサーチUKは、子宮頸がんの99.8%が予防できるとしている。しかし英国では毎年850人ほどが、子宮頸がんで命を落としている。
なお厚生労働省発表の数字を見ると日本の場合、子宮頸がんで亡くなった人の数は2019年、2921人に達した。