最新記事

ライフスタイル

30歳目前、シングル女性がありのままの自分を肯定するためのヒントとは

2018年12月21日(金)18時10分
森信太郎

常に落ち込んで不満を持つように誰もがプログラムされているのだろうか? (写真はイメージ) martin-dm-iStock

<英国で発売と同時にベストセラーになった小説がある。幸せを模索するシングル女性が主人公の物語は、あなたを「このままの自分ではいけない」という「呪い」から解いてくれるかもしれない>

誰しも「このままの自分ではいけない」と思わされており、それは「呪い」のように我々につきまとう。「英語を学べ」「脱毛しろ」「借金をしろ」という電車内の広告のどれもが、「このままのお前ではいけない」とわたしたちに叫んでくる。

海外には「肌の色を変えよう」とまで思う、もしくは思わされる女性もいるようだ。

ブラック・チャイナとエマ・ハルバーグによる肌の色をめぐる議論

モデルで起業家のブラック・チャイナが、肌を白くするクリームを発売して物議を醸している。米バズフィードによると、彼女は自身のインスタグラムでこの商品を発表、クリームの販促活動のためにナイジェリアの旧首都・ラゴスに向かう予定だという。この記事が発表されたあと、彼女は予定通り販促活動を行い、BBCアフリカがその様子を動画で報じた。

このニュースでは、あるツイートが紹介されている。「わたしたちは自分を愛するために戦っているのに、彼女はその顔につばをはいているようなものだ」と、強い口調でブラック・チャイナを批判するものだ。

「ブラック・パワー」という言葉が叫ばれて久しい。アフリカ系であることに誇りを持とうとするのが世界的な潮流のように思われるが、このような現状があるのだ。

また一方で、こんな出来事があった。スウェーデン人モデルのエマ・ハルバーグが、「フォロワー獲得のためにアフリカ系のフリをした」と非難されたのだ。

米ピープルの記事によると、肌の色や髪質でアフリカ系、もしくはミックスと思われてきた彼女のある写真がネットで発見されたという。その写真に写る彼女は、much lighter skin(ずっと明るい色の肌)で、真っ直ぐなストレート・ヘアだった。この記事では、「これは詐欺だ」というネットユーザーの意見が取り上げられている。

エマ本人は、自身のインスタグラムでこの疑惑を否定した。肌の色は自然な日焼けによるものであり、髪質も元々カールしている、と。また彼女は、顔以外の部分との色合いを合わせるために、顔にファンデーションを使っていることも明かした。

「このままの自分ではいけない」という「呪い」

彼女が本当にアフリカ系のフリをしたのか、それはわからない。ただ、「アフリカ系を装えば人気が上がる」という認識が世間にあるからこそ、このような疑惑が生まれるのだろう。彼女がそんな意見に呑まれ、いつの間にか自身の肌の色を否定するようになった可能性もある。

ホワイトニシャス(前述の肌を白くするクリーム)のユーザー、そしてエマ・ハルバーグも、この「呪い」の被害者という側面がないだろうか。彼女たちの本当の気持ちは想像する他ないが、「どちらの色がどうこうではなく、あなたのそのままの肌が美しい」という逆向きの「呪い」(まじない、とも読める)にかかっていれば、事態は違っていた可能性がある。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

FRBが5月に金融政策枠組み見直し インフレ目標は

ビジネス

EUと中国、EV関税巡り合意近いと欧州議会有力議員

ワールド

ロシア新型中距離弾道ミサイル、ウクライナが残骸調査

ビジネス

日経平均は続伸で寄り付く、米株高を好感 主力株上昇
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    メーガン妃とヘンリー王子の「単独行動」が波紋を呼ぶ

  • 2

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 5

    超一流を育てるユダヤ人の家庭教育で受け継がれてき…

  • 1

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 2

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 3

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 4

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 5

    キャサリン妃が「涙ぐむ姿」が話題に...今年初めて「…

  • 1

    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…

  • 2

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 3

    カミラ王妃はなぜ、いきなり泣き出したのか?...「笑…

  • 4

    キャサリン妃が「大胆な質問」に爆笑する姿が話題に.…

  • 5

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:超解説 トランプ2.0

特集:超解説 トランプ2.0

2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること