最新記事

ヘルス

おでこの深いしわに要注意! しわの数と深さが示す体内の危険な変化

More Than a Sign of Aging

2018年10月29日(月)16時30分
アビー・インターランテ

循環器疾患での死亡率が高いとの研究が FUSE/PINKYPILLS/GETTY IMAGES

<眉毛の上のしわは血管の老化を早くから示すサイン? 心臓病リスクの早期発見に応用できる可能性も>

鏡を見たときにふと、額に刻まれた深いしわが気になったら、病院に行ったほうがいいかもしれない。もしかすると単なる加齢のせいではなく、循環器系の健康状態の悪化を示している可能性があるからだ。

トゥールーズ大学医療センター(フランス)のヨランド・エスキロルらの研究によれば、額に深いしわが何本もある人は循環器系の病気で亡くなるリスクが高いという。この研究は8月末にドイツのミュンヘンで開催された欧州心臓病学会の年次総会で発表された。

エスキロルらは3221人の仕事を持つ成人を対象に調査を行った。彼らの開始時点での年齢は32歳、42歳、52歳、62歳のいずれかで、額のしわの数と深さで0度から3度に分類された。

それから20年の間に233人が死亡したが、2度もしくは3度に分類されていた人の死亡率が15.2%だったのに対し、1度は6.6%、ほとんどしわがなかった人は2.1%だった。

【参考記事】整形、年齢詐称、生存競争......中国ストリーミングアイドルの過酷な現実

しわで血管の老化の進行具合がわかる?

循環器疾患で死亡するリスクを見ると、1度の人々はしわがない人々に比べてやや多い程度だったが、2〜3度の人では年齢や教育水準、性別、喫煙歴、高血圧や糖尿病の有無、心拍数や脂質レベルといった条件を考慮に入れても、リスクは10倍近く高くなった。「しわ度が高いと循環器系の死亡リスクも上がる」と、エスキロルは言う。

しわと死亡率の高さとをつなぐ要素が何かは分かっていない。だが専門家は、額のしわはアテローム性動脈硬化が起きている証拠なのではと考えている。動脈壁に脂肪などがたまって厚くなり、心臓発作や脳卒中に至るのがアテローム性動脈硬化だ。

しわにもアテローム性動脈硬化にもコラーゲンの変質と酸化ストレスの両方が関わっているとみられる。つまりそこに両者をつなぐカギがあると考えられるわけだ。また、額の血管は非常に細くて動脈壁の肥厚の影響を受けやすいため、眉毛の上のしわは血管の老化を早くから示すサインとなり得る。

額のしわを調べることは、心臓病リスクを手軽かつ早期に発見する方法として使えるかもしれない。「高コレステロールや高血圧といったリスク要因は目に見えない」とエスキロルは言う。「われわれがマーカーとして額のしわに注目してきたのは、シンプルで目に見えるからだ。顔を見るだけでリスクが分かれば、それを軽減するためのアドバイスを与えることができるかもしれない」

【参考記事】「若ハゲ」と「若白髪」の心臓病リスクは5倍以上

[2018年10月 2日号掲載]

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

豪最大の年金基金がハッカー被害、貯蓄引き出し パス

ワールド

ヘグセス米国防長官を調査、フーシ派攻撃の情報漏えい

ビジネス

ゴールドマン、原油価格予想を下方修正 関税と供給増

ワールド

韓国大統領罷免、60日以内に選挙 尹氏「申し訳ない
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    石けんや歯磨き粉に含まれるトリクロサンの危険性──…

  • 5

    赤ちゃんの泣き声を無視できないのは「うるさいから…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    2つのドラマでも真実に迫れない、「キャンディ・モン…

  • 5

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「日本のハイジ」を通しスイスという国が受容されて…

  • 3

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    「なぜ隠さなければならないのか?」...リリー=ロー…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:引きこもるアメリカ

特集:引きこもるアメリカ

2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?