「犬は6分で死ぬ」 猛暑の車内への置き去りはほんの数分も絶対ダメ
降りるときは必ず一緒に Savushkin-iStock
<各国の動物虐待防止協会(SPCA)は犬を暑い車内に置き去りにしないよう訴えるキャンペーンを盛んに展開しているが...>
英では犬の車内閉じ込め通報が8割増
連日、記録的な暑さが続いている日本列島だが、今年とくに気温が高いのは日本に限ったことではないようだ。猛暑が続く北米やヨーロッパでは、飼い犬が車の中に放置されて瀕死の状態で救助されるという事件が相次いでいる。
英デイリーメール紙によると、犬が車に閉じ込められているという通報をスコットランドの動物虐待防止協会(SPCA)が受けた件数は、今年に入ってから7月5日までで571件に上り、前年の同じ時期と比べ80%増となった。
犬が死んでしまい、飼い主が起訴されたケースもある。米アラバマ州で7月4日、スーパーマーケットの駐車場で炎天下に犬が車内に閉じ込められていた。通りがかりの人たちや駆けつけた警察官が救助しようとしたが、窓を破って車から出したときはすでに遅く、犬は死んでしまった。7歳のピットブルとボクサーのミックス犬で、車内に7時間も閉じ込められていたようだ。飼い主は動物虐待で起訴されている(米NBCニュース)。
「犬は6分で死ぬ」
学術ニュースサイト、ザ・カンバセーションによると、各国のSPCAはここ数年、犬を車内に置き去りにしないよう訴えるキャンペーンを展開している。オーストラリアSPCAは2016年、「暑い車内では犬はたった6分で死んでしまう」というビデオを作って理解を訴えた。キャンペーンページでは、穏やかな天候の日でさえ車内の温度は屋外の2倍に達する可能性もあること、車の窓を開けておいたり日陰に駐めておいたりしても効果がないこと、パグやブルドッグのようなマズルが短い犬種は呼吸がしにくいためことさら暑さに弱いこと、などを訴えている。
RSPCA Nodding Dog-YouTubeより