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南極「終末の氷河」に崩壊の危機、最大3m超の海面上昇、バングラデシュ水没に【最新報告書】

The “Doomsday” Glacier

2024年10月10日(木)18時25分
トム・ハワース(本誌自然・科学担当)

リバーマンによれば、二酸化炭素(CO2)排出量を可能な限り早期に削減することは、今も大きな意味を持つ。融解プロセスを鈍化させ、沿岸地域はより長い時間をかけて、海面上昇の影響緩和策に取り組むことができるからだ。

「Xデー」は23世紀に?

スウェイツ氷河、および西南極氷床の大部分は23世紀までに消失しかねないと、ITGCは指摘する。スウェイツが崩壊すれば、海面は60センチ以上上昇する。


この氷河によって流出がせき止められている西南極氷床も全て崩壊したら、海面上昇は3メートル超に達しかねない。そうなれば、世界の海岸線は劇的に変わるだろう。

NASAによると、この30年間ほどの海面水位上昇率は1年当たり約3.3ミリだ。1990年以降、スウェイツと周辺の氷河から海に流れ出す氷の量は倍増しており、今や世界の海面上昇の8%がこの一帯に由来する。

氷河の動きを理解し、信頼性の高い予測を行うため、ITGCは水中ロボットをはじめとする最先端技術を調査に活用している。それでも、不明確な点は多く残る。

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