Snapchatのカメラ搭載サングラスは、グーグルグラスの二の舞になる?
米NEWSWEEKは、起業家のブライアン・ロメール氏によるSpectaclesとグーグルグラスの比較考察を掲載している。
googleのラリー・ペイジ(左)とSnapchatのエヴァン・スピーゲル(右)
・Spectaclesは......
問題を1つだけ解決:「たった今」の動画や写真を迅速に共有する。
個性的なサングラスを介して、自分が12〜24歳程度のSnapchatユーザー仲間だとアピールする。
・グーグルグラスは......
問題を1つも解決しない:初期ユーザーにとって、グラスに表示される通知はごく限られていたので、それ以外の通知を見るために、接続されたAndroidデバイスにアクセスする必要があった。時間の節約にならなかった。
グラスを装着すると、自分が過剰に「裕福」であり、ありがたくない呼び名「グラスホール」(Glassとassholeを合わせた造語で、"メガネ馬鹿"といった意味)の仲間だと示すことになった。
社名変更と「カメラ会社」
長い目で見ると、2つめの社名変更の発表のほうが重要かもしれない。同社はニュースページの投稿で、「これまではSnapchatアプリが唯一の製品だったので、Snapchat Inc.という社名は合理的だった。今後はSpectaclesのような他の製品も開発していくので、それを示す社名が必要になった」と説明している。
さらに興味深いことに、同社サイトのトップページで、「Snap Inc.はカメラ会社です。当社は、カメラを改革していくことにより、私たちの生活やコミュニケーションの方法を、更に素晴らしいものにできると確信しています」と宣言。この文章からは、今後はアプリよりも、革新的なカメラ関連製品の開発に注力していくことがうかがえる。
2017年テック界最大のIPOになるか
Snapchatの特徴は、投稿した写真や動画が保存されず、10秒以内に消えてしまうこと(お化けのアイコンが「消える」機能を象徴している)。2011年にリリースされた当初はこの消える機能に対して否定的な見方もあったが、若い層に爆発的に普及したことで、近年はそうした比較的低い年齢層にリーチしたい企業のプロモーションに活用されるケースも増えてきた。
Snapは今のところ未公開企業だが、これまでに何度か大型の資金調達を実施しており、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の記事によると、現在の企業価値は160億〜220億ドルだとみられるという。WSJの別の記事では、同社のIPOは早ければ来年3月にも実現し、企業価値はさらに250億ドルかそれ以上に跳ね上がる可能性もあると予想している。