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古民家再生、古木で「世界を結ぶ」──山翠舎が切り拓く建材の新たな可能性

2025年1月10日(金)16時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー

さらに、2023年に立ち上げた新ブランド「SANSUI」は、パリで開催された「メゾン・エ・オブジェ」に2年連続でプロダクトを出展。2023年の出展時には海外から古木ベンチの受注を獲得し、2024年にはイタリア人プロダクトデザイナー、ロベルト・シローニ氏との協業へと発展。2025年4月にイタリア・ミラノで開催される「ミラノサローネ2025」などの展示会でプロダクトを発表予定となっている。

今後は、家具のみならず、古民家そのものを海外顧客に紹介し、利用を積極的に推進する予定だという。

これまで、古民家を飲食店や訪日外国人向けの宿泊所へ活用する例は見てきたが、建材自体に新たな付加価値を創出し再利用する取り組みは、地域に根差し、3代にわたって技術を培ってきた同社ならではの視点と言えるだろう。

使われなくなった古民家から出る建材にストーリー性や希少性を持たせて再利用することに、海外からのニーズが高いというのは、我々編集部としても新たな発見であった。視野を広げてみると、地方の空き家問題を解決する術はまだまだ多く存在するかもしれない。さらに、古民家(遊休不動産)活用のためのプラットフォーム作りや、建材自体の付加価値向上を目指し、ラグジュアリーマーケットへの進出といった新たな取り組みが重要な鍵となるだろう。私たちも、課題解決に向けて様々な視点を持つことを忘れないようにしたい。

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