最新記事
SDGsパートナー

脱プラスチックに向けて、高品質な代替品を提供...「紙」を起点にSXの推進に取り組むエステックの信念

2024年10月24日(木)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
エステックの紙製歯ブラシ

世界初、環境にやさしく使い捨てで使用できるサステナブル紙製歯ブラシ

<海に流出したプラスチックごみが世界的な問題になる中、脱プラスチックを掲げて、紙製のアメニティやカトラリーの開発に注力するエステック。紙製品を通して、企業のサステナビリティと社会のサステナビリティの両立を目指す、同社の思いとは?>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇

「紙で世界を救う」をミッションに掲げて、SDGs製品の開発に着手

現在、世界の海には年間800万トンものプラスチックごみが流出し、その総量は1億5,000万トンを超えるといわれている。では、プラスチックごみの内訳でいちばん多いのは何か。食品の容器や包装袋などに代表される「使い捨てプラスチック」だ。

こうした状況を受けて、世界各国では脱プラスチックの動きが急速に進んでおり、フランスでは、2022年に野菜や果物のプラスチック包装を禁止する法律を施行。アメリカでも、2030年までにリサイクル率50%達成を目指す国家戦略が発表されている。

もちろん日本も例外ではなく、官民を挙げてプラスチック廃棄量の削減や包装の簡素化、代替材料の開発などに力を入れている。その好例といえるのが、「紙で世界を救う」をミッションに掲げた株式会社エステックの取り組みだ。

エステックは、フィルムやラミネート加工、プレス加工、印刷などにおいて先進的な技術を持つ会社だが、2020年からは環境に配慮したSDGs製品の開発にも注力。環境への負荷が少なく、汎用性も高いという紙の特性を生かして、紙製アメニティや紙製カトラリーといった製品づくりに取り組んでいる。

エステックの紙製アメニティ

脱プラできる、紙製アメニティ

経営事業部の大村凌氏は、製品開発にかける思いをこう話す。

「当社の紙製品は、主にプラスチックの代替品として設計されており、世界中のプラスチック製品を紙に替えることで、持続可能な社会の実現に貢献したいと考えています。また、全製品にFSC認証紙を採用することで、持続可能な森林の管理・活用を支援していきたいというのも、大きな目標の一つです」

そうしたなか、脱プラスチックへの大事な一歩と位置づけているのが、世界初の試みとなる紙製歯ブラシだ。FSC認証を受けた国産紙で本体を形成し、ブラシ部分に植物由来の樹脂毛を使った歯ブラシは、包装にも紙を採用するこだわりよう。

プラスチック製の使い捨て歯ブラシに替わる、「サステナブルな使い捨て歯ブラシ」として、幅広い普及を目指している。本体の生分解性が高くコンポスト(堆肥化)が可能な点も、この歯ブラシのメリットの一つだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

豊田織機の非公開化報道、トヨタ「一部出資含め様々な

ビジネス

中国への融資終了に具体的措置を、米財務長官がアジア

ビジネス

ベッセント長官、日韓との生産的な貿易協議を歓迎 米

ワールド

アングル:バングラ繊維産業、国内リサイクル能力向上
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 3
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航勧告を強化
  • 4
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 5
    アメリカ鉄鋼産業の復活へ...鍵はトランプ関税ではな…
  • 6
    ロシア武器庫が爆発、巨大な火の玉が吹き上がる...ロ…
  • 7
    関税ショックのベトナムすらアメリカ寄りに...南シナ…
  • 8
    ロケット弾直撃で次々に爆発、ロシア軍ヘリ4機が「破…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中