万博を見据え、大伸社ディライトが取り組む「アート」を通じた大阪・築港エリアの地域活性化
地域商業の活性化を目的にSEASIDE STUDIO CASOで開催されている「築港ナイトマーケット&サンセットシアター」
<再開発が進む臨海部の撮影スタジオ&レンタルスペース「SEASIDE STUDIO CASO」を活用することで、築港エリアを文化・アートの発信地に>
世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。
2025年に予定されている大阪・関西万博に向け、再開発が進む大阪の臨海部エリア。株式会社大伸社ディライトは、そこで長年アートギャラリーとして親しまれていたレンタルスペース施設を「SEASIDE STUDIO CASO」として活用し、アートを通じて地域を活性化するさまざまな取り組みを展開している。
地域に根付く施設の価値を高める取り組みを発案
「SEASIDE STUDIO CASO(以下、CASOスタジオ)」は、もともとは2000年に 鉄骨造の倉庫を改修してつくられた、大阪市港区にある広大なギャラリー&レンタルスペース施設だ。プロモーションコンテンツの企画・制作やビジュアル開発など、クリエイティブな事業を展開する株式会社大伸社ディライトが、2019年からCASOスタジオの運営を担ってきた。
同社はこのスタジオを、主に顧客の商品撮影やモデル撮影のスタジオとして活用してきた。それに加えて2021年からスタートさせたのが、アートを通じて地域を活性化する新たな取り組みだ。
「CASOスタジオは、以前はアートギャラリーとして多く活用されていた施設で、弊社のデザイナーたちにとっては、学生時代から通う馴染み深い場所でした。そのため、アートに親しめる場所として根付いたこの施設を存続させたいという思いがあり、大阪・築港エリアの活性化・価値創出に繋げる企画の発案に至りました」と、経営・企画本部 広報 黒川陽子氏は語る。