なぜ「地中海食」でうつが改善するのか?...脳細胞とマイクロバイオームの関係
重いうつ病に長らく苦しんできた被験者もいた。この男性は、研究に参加したことにより、心の病気だけでなく睡眠も劇的に改善されたと語っている。
どの被験者のエピソードも印象的で心温まるものだが、従来の療法では治療が困難なうつ病が改善されたことへの感謝の言葉は、格別に思える。
それ以上に励みとなるのは、HELFIMED研究という大規模な介入研究が続き、ジャッカ教授らの研究と同様の結果が報告されている(*3)ことだろう。
「お金がある人ならいいとして、健康な食事を続けるには相当の費用がかかるわけで、食費にかけられるお金が少ない人には使えない方法ではないか」と思うかもしれない。
だが実際には、健康な食事のほうが、不健康な食事よりも費用を抑えることができる。SMILEs試験の研究グループが詳細を分析したところ、指示どおりの食事をした被験者の1人あたりの食費は、1週間につき112オーストラリアドルだった。試験前の平均である138オーストラリアドルを下回っているのだ。
お金をかけずに地中海食を続けるコツは、缶詰や冷凍食品を使うことだ。季節のフルーツや野菜と同じくらいの栄養が含まれている。レンズ豆やインゲン豆、ヒヨコ豆などの食物繊維が豊富な豆類は、安いだけでなく健康的なので、食事に取り入れたいところだ。
ところで、なぜ食事は気分を改善できるのだろうか?