最新記事
運動

動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「20歳若返る」日常の習慣

2025年2月17日(月)17時07分
高田 明和 (浜松医科大学名誉教授、医学博士)*PRESIDENT Onlineからの転載
動かないのに筋力アップ? 高齢者が「20歳若返る」日常習慣

Robert Kneschke -shutterstock-

<運動しなくても若返りの特効薬になる方法はこれ...高齢者が「声を出す」ことの驚きの効果。エネルギーが消費され筋肉の硬化を防ぐ効果も期待できる>

高齢者にとって、いい運動とは何か。

浜松医科大学名誉教授の高田明和さんは「『運動』は、必ずしも大きな動作で手や足を動かすことばかりではない。『声を出す』だけで意外と筋肉を使っているし、それなりのエネルギーが消費され、筋肉の硬化を防ぐ効果も期待できる。ガーデニング、料理、洗濯物を干す作業、楽器の演奏、掃除、器具の修理などの日常的な動作も筋肉や神経と脳のつながりを最適に保つうえで必要である」という──。

※本稿は、高田明和『20歳若返る習慣』(三笠書房)の一部を再編集したものです。


日常のこんな小さな動作も「運動」になる

「運動」というと、走ったり飛び跳ねたり持ち上げたりと、本格的にやればスポーツにもなる激しく大胆な動きをする行為を想像しがちです。

でも、脳や若返りにいい運動とは、手足をブンブン振り回すような大きな動きばかりではありません。小さく繊細な動きも、筋肉や神経と脳のつながりを最適に保つうえで必要なのです。

この小さな運動にこそ、私たちはもっと関心を向けるべきでしょう。「繊細さを伴う小さな動き」は、それこそあげればキリがないほど、たくさんのことが当てはまります。

ガーデニング、料理、洗濯物を干す作業、楽器の演奏、掃除、器具の修理......などなど。しかも、どれもけっこう足腰も使うのですよ。

私はマンションのルーフバルコニーに、草花や木を植えています。日々の水やりや剪定や雑草取りなどに気をつかっており、これが指先の動きの鍛錬としても、精神衛生にもいいと感じています。

また料理も、妻を亡くしてからは現在まで、全部自分でつくっています。

食料の買い出しにはじまり、細かく切ったり皮をむいたり、食後の片づけも自分でしており、日常の楽しみにもなっています。

医学的な知識を生かして、考案したメニューは書籍内で紹介することもできますから、まさに一石二鳥の実利を兼ねた趣味になっているわけです。

自動車
DEFENDERの日本縦断旅がついに最終章! 本土最南端へ──歴史と絶景が織りなす5日間
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

メキシコ中銀、0.5%利下げ 米国の政策による「不

ビジネス

NY外為市場=ドルまちまち、カナダドルとメキシコペ

ワールド

トランプ氏、国連大使の人事案を撤回 下院の過半数維

ワールド

再送-プーチン氏「北極圏で協力可能」、パートナー国
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影された「謎の影」にSNS騒然...気になる正体は?
  • 2
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中国・河南省で見つかった「異常な」埋葬文化
  • 3
    地中海は昔、海ではなかった...広大な塩原を「海」にした、たった一度の「大洪水」とは?
  • 4
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    「マンモスの毛」を持つマウスを見よ!絶滅種復活は…
  • 7
    「完全に破壊した」ウクライナ軍参謀本部、戦闘機で…
  • 8
    老化を遅らせる食事法...細胞を大掃除する「断続的フ…
  • 9
    なぜANAは、手荷物カウンターの待ち時間を最大50分か…
  • 10
    【クイズ】アメリカで「ネズミが大量発生している」…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 3
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 4
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 5
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 8
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 9
    大谷登場でざわつく報道陣...山本由伸の会見で大谷翔…
  • 10
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中