肌を若く保つコツはありますか?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
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和田秀樹医師の回答
70代ともなると確かに肌のハリやツヤが衰え、しわが気になる人も多いと思います。
若い頃とのいちばんの違いは、若い頃は痩せていると美しいと思われがちですが(私はそうは思いませんが)、年を取ると痩せているほうがしわが目立ち、老けて見えることが多いのです。
統計上もBMIが25~30というWHOの定義では過体重(前肥満)、日本肥満学会では肥満と分類される人がいちばん長生きだとされています。
肌を若く保つには十分なコラーゲンが必要とされていますが、これもタンパク質の一種なので、タンパク質を十分に取らないと生成が減ってしまいます。
ということで、肌を若く保つためには十分な栄養とタンパク質が必須なのですが、実は、脂肪も重要です。脂肪細胞が十分にある人は肌にハリがあり、それがほとんどない人はシワシワになってしまいます。
脂肪というのは、むしろ多めにカロリーを取っていると身体の中で多く作られ蓄えられるので、太めの人のしわが目立たず、肌にハリがあるのもそういう理由もあるのです。
あと、コレステロールも嫌われがちですが、細胞膜の材料なので、肌の若さにつながります。若い頃の発想を捨てて、十分な栄養を取ることがとにかく大切です。
和田秀樹
HIDEKI WADA
1960年大阪市生まれ。1985年東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部・東京科学大学(旧・東京医科歯科大学)非常勤講師、立命館大学生命科学部特任教授。主な著書に『80歳の壁』『「70歳の壁」を乗り越える老けない食べ方』などがある。
2024年12月10日号(12月3日発売)は「サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦」特集。地域から地球を救う11のチャレンジとJO1のメンバーが語る「環境のためにできること」
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