「心配しても無意味」だけど、心配がやめられない人に最適のメソッド
第二に、ノートを見返すと次のように考えます。たった2日前に心配していた内容すら、ほとんど思い出せなくなっているな、と。
つまるところ、あなたは脳を心配の「洪水」状態にしたのです。そして、心配するための時間や、心配する行為そのものの無益さをますます実感します。
この方法は時間がかかるので、わざわざ実行したいという人はとても少ないです。面倒だと思うのはあなただけではありませんよ。
とにかく、この方法を参考にして、私はフラッシュカードを作成しました。このフラッシュカードには、「心配の遅延」にある本質を取り入れました。
「今はダメ!!」というひと言は、心配するという行為を禁止するのではありません。脳に対して、心配する時間を遅らせるよう要求するのです。先延ばしにして、満足感を得るタイミングをずらします。
心配したくなるのは、その行為が不安の解消に役立つと信じているからです。ですから、「心配するのを遅らせよう」と言われると、いずれは不安を解消できると理解します。繰り返しますが、この方法がさりげなく示しているのは次のような事実です。
「心配しても結果は変わらないし、心配し続けても、脳に『混乱』を与えるだけである」
「気に掛ける」と「心配する」の違い
「気に掛ける」と「心配する」は別物です。心配するという思考がグルグルと頭の中を駆け巡っても、何も生まれません。
一方で気に掛けるという思考には、スケジュール、解決策、行動計画といった具体的な目標が念頭にあります。たとえば、気に掛けることで次のような行動に移ることができます。
・事態が悪化したときに、その影響を最小化する、あるいはできれば回避するための計画を立てる。
・万が一の場合に備えて対策を講じる。
・スケジュール表を作成し、誰が動けるか、何をする必要があるかを考える。
「心配する」ではなく「気に掛ける」という考え方をしましょう。「何かについて気に掛けて」いれば、すぐにその後の行動(たとえば問題の解決方法)を思いつくことができます。