うつ病とは「心のバッテリー」が上がること...「考えすぎ」がうつ病に変わるメカニズムは?
「歯周病」で検索。どうしよう! 1億300万件もヒット! 多すぎます! もっと対象を絞り込みましょう。
「歯肉がん」と入力。375万件がヒット。少しだけ調べやすくなりました。では、スクロールして兆候や症状を見てみましょう。
「口腔がんの兆候と症状。嚙むことや飲み込むことが困難になる。口の中や喉、唇にしこりが出来たり、痛くなったりする。白色や赤色の斑点が口の中に見られる。舌やあごを動かすのが難しくなる」
単純明快な、最悪の結果です! この30分ほどそうしていたように、もう一度口の中をチェックします。舌で歯茎の表面を刺激していましたが、そこがたしかに痛みます。この気持ちの悪い不安の正体を突き止めるべく、病院に行くべきときが来ました。
人は不安を感じると、その不安を解消し、気持ちを楽にするのが一番の目的になります。たしかに、歯茎にしこり(あるいは、しこりと思われるもの)があるのは問題ですが、人が何より求めているのは不安の解消です。健康不安のある人は、多くのお金を使って健康診断やさまざまな検査を受け、安心感を得ようとします。
医師が診察し、「何も異常なし」と伝えます。注意深く探っていた舌が歯茎を刺激していただけで、ジェル状の痛み止めを少し塗れば治るようです。
ふう、やれやれ! 不安は消えました。ただし、それもほんの少しの間だけで、心配性の人は同じことを繰り返します。心配してはまた不安になるのです。
「考えすぎ」に関する学術的な情報は、あまり重要ではありません。あなたの今の考え方を、もっと有益で、事実に基づいたものに変えていくことが大事なのです。そうすれば、ありのままの自分でいても平気になります。
「やっかいな考えすぎ」からうつ病へ
最後にもうひとつ、研究で明らかになっている事実に触れておきます。「やっかいな考えすぎ」が感情に長期的な影響をもたらすのは明白であり、またそれはうつ病にも深く関わっているという側面です。
うつ病、不安、そして過度の心配は密接に関係しています。この現象を説明するとき、私はよく車のバッテリーを例に出します。
大きな災難(家族の突然死、大量虐殺、自然災害による家の破壊など)に遭ったとき、あなたの身体は車のヘッドライトをつけっぱなしにしている状態と同じです。エネルギーを大量に消耗し続けてしまいます。