「謹んで故人の冥福を祈ります」 SMなど音楽事務所への葬儀花輪テロは韓国K-POPファンの変質の象徴?
SMエンターテインメント、HYBEなどの音楽事務所の本社前に葬儀用の花輪が並ぶのはもう珍しくなくなった KNN / YouTube
<推しのアイドルや事務所の誤った行動には怒りの鉄槌を下すファンが増えてきた──>
週明けのソウルの街にいつものようにやってきた会社員たちが目にしたものは、大手音楽芸能事務所の本社前に並べられた200個以上の葬儀用の花輪。スキャンダルで活動を中断していたアイドルグループのメンバーを復帰させるという事務所側の発表に、反発したファンたちによるデモ行動だった。「もの言うファン」による葬儀用の花輪を送りつける抗議活動は、もはや定着しつつあるというが、さまざまな問題も起きている。韓国メディア国民日報、イートゥデイ、ニュース1などが報じた。
10月12日、ソウル市東側の城東区(ソンドンく)にある大手芸能事務所SMエンターテインメントの本社を、200個以上の葬儀用の謹弔花輪が取り囲むようにして並べられていた。花輪には次のようなメッセージが添えられていた。
「謹んで故人の冥福を祈ります」
「無賃乗車は消えろ」
「スンハン、アウト」
問題になったのはSMエンターテインメント所属のボーイズグループRIIZE(ライズ)のメンバー、スンハンだった。2023年8月にシングルを発表し事実上のデビューを果たしたRIIZEだったが、その直後にスンハンがプライベートで女性とキスした写真が流出。さらに11月には練習生時代のスンハンが日本の路上で煙草を吸っていた映像が流出し、一部ファンがグループ脱退を求めてデモを行う事態に発展。結局、SMエンターテインメントはスンハンを無期限活動休止として謹慎させるとアナウンスした。