【インタビュー】苦悶するシンガー ニック・ケイヴが「私生活の悲劇」を乗り越え、たどり着いた『Joy』
A Kinder and Gentler Nick Cave
ケイヴはさまざまな活動を精力的に行ってきた。バッド・シーズの活動に加えて、映画音楽の制作や書籍の執筆、陶器づくりなどにも力を注いできた。しかし、仕事とプライベートでの人間関係への向き合い方も変わった。
「物事に注意を払うようになった」と、ケイヴはその点を説明する。「仕事がうまくいっていれば全て問題なしと、ずっと考えてきた。仕事以外の人間関係に仕事の邪魔をさせないようにしていた。今ではそのことを後悔している」
「自分が世界でどのような存在なのかを知ることが重要だと思う。あなたは誰かの息子だったり、誰かの父親だったり、世界に生きる市民だったりするだろう......。そうしたことの一つ一つによく目を向けることの意味は大きい」と、ケイヴは語る。
「例えば、どうすれば最良の夫になれるのかと考えることに意義がある。どうすれば偉大なアーティストになれるかということばかり考えて、ほかのことは放置するより、そのほうがいい」
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