最新記事
米社会

スポーツブラのモデルに「トランス女性を起用」で大論争に...ビール広告に続いて

Nike Makes Dylan Mulvaney Sports Bra Model, Days After Bud Light Furor

2023年4月7日(金)18時42分
ジェイミー・バートン

ロンドンの投稿のコメント欄には、認証ユーザーからのコメントが寄せられ、二度とナイキに金を払わないという意見や、マルベイニーのジェンダーアイデンティティーに疑問を呈する書き込みがされた。

保守派のニュースキャスターであるメーガン・ケリーは、自身のツイッターのフォロワー270万人に向けて、マルベイニーがナイキ製品を身に着けてワークアウトをしている動画をリツイートし、「私にはできない」と投稿した。

コメディアンのティム・ヤングは、「ナイキは女性向け衣類の宣伝に男性を使っている。 BLM(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は大事)運動を展開する警官嫌いとスポンサー契約を結び、そもそも製造過程で中国の奴隷労働を利用している企業が、いかにもやりそうなことだ」と書き込んだ。

「生物学上の女性を起用するべきだ」

英ジャーナリスト兼リアリティTV出演者のソフィー・コーコランは、マルベイニーが同じくスポンサー契約を結んだ生理用品ブランド「Tampax」に言及し、次のように評した。「ナイキ・ウィメンとTampaxはディラン・マルベイニーとスポンサー契約を結んでいるが、これらの契約は生物学上の女性と結ぶべきものだ」

だがツイッター上の全ての人が、ナイキによるマルベイニー起用に反対している訳ではない。トランスジェンダー女性でジャーナリストのベッカ・グリーンは、炎上の原因を調べたとして、次のように投稿した。

「状況を把握するためにディラン・マルベイニーをグーグル検索したところ、彼女は想像し得る中で最も不快感を与えないタイプのトランス女性なのに、それでもスポンサー契約ひとつでこんなに過激な行動に出る人がいるなんて。うんざりしている」

ここ数日で、インターネット上ではマルベイニーに対する過剰な反応もみられる。バドライトとの契約は大きな議論を呼び、ミュージシャンのキッド・ロックは、マシンガンでバドライトを撃ち抜く動画を投稿した。

マルベイニーが女優ドリュー・バリモアのトーク番組「ザ・ドリュー・バリモア・ショー」に出演した後には、2人に対する批判の声が上がった。バリモアがマルベイニーの前にひざまずいてインタビューを行ったことについて、保守派コメンテーターのキャンディス・オーウェンズは、「しょうもない行為」と一蹴した。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国3月製造業PMIは50.5に上昇

ビジネス

中国非製造業PMI、3月は50.8に上昇

ワールド

TikTok米事業売却、期限の4月5日までに合意へ

ワールド

原油先物は下落、トランプ大統領の対ロ追加制裁警告で
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 4
    「炊き出し」現場ルポ 集まったのはホームレス、生…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 9
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 10
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 7
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 8
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中