【全文】元Jr.のカウアン・オカモトが「ジャニー喜多川氏の性加害」会見で語ったこと

2023年4月13日(木)18時23分
大橋 希(本誌記者)

その後、2016年にジャニーズ事務所を辞めるまでに、おそらく100回以上はジャニーさんのマンションに泊まり、ほかにもジャニーさんが滞在先で泊まるホテルのスイートルームに一緒に泊まったりすることもありました。合計で15回から20回ほどジャニーさんから性的被害を受けました。

今回、週刊文春の取材を受け、「日本のメディアは残念ながらこの問題について極めて報じにくい状況にある。BBCが報じたように外国のメディアなら取り上げてくれるのでは」と言われ、この記者会見を受けることになりました。

現在、僕は日本と両親の出身地であるブラジルでミュージシャンとして活動しています。ジャニーさんには個人的には感謝の気持ちを今も持っています。ジャニーさんのおかげで人生が変わったし、僕のエンターテイメントの世界はジャニーさんが育ててくれたものだと思っているからです。一方でジャニーさんが当時15歳の僕や、そのほかのジュニアに対して性的行為を行ったことは悪いことだと思います。

今日は皆さんの質問にうまく答えられるかどうか分かりませんが、自分の体験したことや見たこと、思っていることを正直に話したいと思います。よろしくお願いします。

◇ ◇ ◇


続いて、オカモト氏が撮影したジャニー氏の自宅マンションを撮影した動画が公開された。一般には「合宿所」と呼ばれ、多くのJr.たちが寝泊まりしていた場所だ。

その後の質疑応答では、オカモト氏がさまざまな質問に答えていった。

――日本の強制性交罪の時効は10年で、怪我をした場合は15年になる。(加害者が)たとえ亡くなっていても警察は捜査をして書類送検できる。そうした法的な裁きをジャニー喜多川さんに対して求めるか。

僕もいま初めてその法律のことを知ったのですが、そこまでは考えていないです。

――日本の主要メディアが(彼の性的加害を)報じないことが、問題の大きな一部になっていたと考えているか。

僕も長い間、話せなかった部分があったんですけど、こうやって記者会見を開くことで、日本(のメディア)が取り上げなかったとしても世界で取り上げていただけるので、そこは覚悟して話している。(日本メディアは)取り上げないだろうなと思って話してるんですけど、僕だけじゃなくて、匿名の方もたくさんいるので、もしかしたら変わるかもしれないって希望はいだいてます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ガザ停戦が発効、人質名簿巡る混乱で遅延 15カ月に

ワールド

韓国尹大統領に逮捕状発付、現職初 支持者らが裁判所

ワールド

アングル:もう賄賂は払わない、アサド政権崩壊で夢と

ワールド

アングル:政治的権利に目覚めるアフリカの若者、デジ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 2
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 3
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 4
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさ…
  • 5
    感染症に強い食事法とは?...食物繊維と腸の関係が明…
  • 6
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 9
    フランス、ドイツ、韓国、イギリス......世界の政治…
  • 10
    本当に残念...『イカゲーム』シーズン2に「出てこな…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 5
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 6
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 9
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 10
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中