『信長の野望』武将のデザインや能力値は「トレンド」に合わせて調整している──開発者
着物などは身分によって素材や模様を変えることもあれば、源氏を祖とする武将の場合は白、平氏の場合は赤などと色合いを調整することもあるという。さらに、これらのキャラクターデザインや設定は、新作が発売されるたびに少しずつ更新もされていく。
「ストーリーや数値設定、キャラクター描写は、基本は太田牛一が書いた『信長公記』を参考にしています。ただ、東京大学史料編纂所などの研究機関から新たな史実が出て、歴史認識が変わると、数値やビジュアルにも反映させています。以前だと今川義元は『桶狭間の戦い』の敗者としての印象が強く、全体的な数値を低く設定してましたが、近年の再評価を受け、数値をアップしました。また、大河ドラマや映画で特定の武将の人気が出た場合は、その役柄や俳優さんの顔を意識することもあります。あくまで参考に、ですが」
最新研究やトレンドにまで配慮し、こだわり抜く理由。それは、プレイする人に違和感なく楽しんでほしいからだ。
「メディアなどを通じて『この武将はこういう人物だ』といったイメージが広まっているのに、ゲーム内で異なる武将像が現れると、違和感を覚えてゲームに没頭できませんよね。プレイする人が抱く武将のイメージを壊さないよう、各武将の設定やビジュアルは、できるだけその時代やトレンドに合わせて調整しています」
時代とともに、機能やシナリオのみならずキャラクターデザインも進化を遂げる『信長の野望』。その変遷を堪能することも、本作の醍醐味かもしれない。
※最新号の表紙は、映画『レジェンド&バタフライ』で織田信長を演じる木村拓哉の【通常版】と、原哲夫による『花の慶次』の【特装版】の2パターン。
【通常版】「戦国武将のすべて」
2023年2月号増刊 No.537
¥1,100(税込)
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【特装版】「戦国武将のすべて」
2023年2月号増刊 No.537
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