ダニエル・クレイグ版「007」完結作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』を観る前に押さえておきたい基礎知識
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未熟なスパイから史上最強の007への成長を遂げたジェームズ・ボンド。数多の試練を乗り越えた彼がたどり着いた境地とは ©Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
<いよいよ完結へ――。クレイグ版『007』には従来の『007』映画とは違う特徴があり、劇場に足を運ぶ前に過去作を押さえておくと、最新作をより一層楽しめる>
英国秘密情報部「MI6」の中で、特別に「殺しのライセンス」を与えられたエージェントチーム「00(ダブルオー)セクション」。
その一員であるジェームズ・ボンドの活躍を描いた『007』シリーズ最新作『ノー・タイム・トゥ・ダイ(原題:No Time to Die)』が、前作から6年という月日を経てついに公開される。
当初、昨年の4月に日本公開を予定していたが、新型コロナウイルス禍の影響で、3度に渡る公開日の延期を余儀なくされた。しかし、今年7月に入り、北米に先駆けて10月1日(金)に公開されることが決定。
その情報解禁が、007にちなんで公開日の「77日前(7月16日)」に行われるという演出は、多くのファンを喜ばせたことだろう。
ショーン・コネリー主演の第1作『ドクター・ノオ』から数えると、本作はシリーズ25作目だ。六代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグ版でいえば5作目にあたる。
これまで007シリーズを追い続けたファンであれば、蓄積された予備知識も相まって、6年ぶりの新作であっても深く楽しむことができるだろう。
しかし、誰しもがそういった知識を持ち合わせているわけではない。クレイグ版であれば前4作品、過去シリーズも含めると全24作品にも及ぶ。
そこで、CCCメディアハウスでは、『007』シリーズを特集したPen+(ペン・プラス)『【増補決定版】007完全読本。』を制作。
最新作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』に出演するクレイグら主要キャストの最新インタビューをはじめ、シリーズ全24作+番外編2作のストーリーガイドなどを収録している。
また、2016年に亡くなった、『007』映画を支えたデザイナーであるケン・アダムのインタビュー記事など、往年のファンにも楽しめる内容だ。
Amazon Prime Video(プライム・ビデオ)での『007』シリーズ全24作一挙配信(9月10日より開始)と併せて見れば、万全の体制で劇場に足を運ぶことができるはず。
もちろん、24作すべてとなるとかなりの労力を要するが、実は、クレイグ版4作品だけでも押さえておくとよい理由があるのだ――。
過去4作からつながる、クレイグ版ボンドの物語
クレイグ版『007』のストーリーは、従来の『007』映画で見られた1話完結のスタイルとは異なり、一本の太い幹を持った連続ドラマ形式で紡がれている。
もちろん、単品でも楽しめるようになっているが、前4作のストーリーを知っておくことで、より深く楽しむことができるというわけだ。